かものはし日記11月号


11月12日

今日はアナクロの命日
早いものでアナちゃんが天に召されてから
もう一年が経ってしまいました
彼女は光の中にいるんだろうか
それともまた生まれ変わって猫をやっているのだろうか
実はまだ川に流していない(流せない)彼女の遺骨を前に
ワインなどを飲みつつしみじみアナクロのことを思い出していたのでした
愛しているよ、アナちゃん

知らない間に(ちょっと仕事していたら)
商品券構想なんていうくだらない方案が立ち上がっていたりして・・
子供の時みんなかならず作ったと思うけど
おとうさんの肩たたき券じゃあるまいしね
なんかいやになっちゃう
経済のことはさっぱりわからないのだけれど
金は天下のまわりものっていうくらいだから
ちゃんと水のように循環させないといけないわけでしょ
だったら
しこたま貯金している奴に税金をかけるというのはどうだ!
(貯金なんかしている奴は地球上でアリと人間だけだ・・違うかな?)
税金を払いたくない奴は
金をドンドン使うか
もしくは一生懸命働かない
そうやってお金を流通させていけば
経済も活性化すると思うのだけれど
ま、素人考えかな

11月13日

昔からどこからともなく聞いていたクルト・ワイルの曲が好きで
(三文オペラで有名なドイツの作曲家、きびきびとしたドイツ語の歌詞が心地いい)
たまたま見つけた
ウテ・レンパーが唄うクルトワイル曲集を見つけて
それはそれは素敵で大喜び
クルトワイルの世界は
アングラで
あまり日の目を見ない、
世間に背を向けたような雰囲気を漂わせるため
普通は重苦しく、くぐもった感じで唄うのだけれど
彼女はソプラノでとてもかわいく唄う
あばずれのお嬢様が場末のキャバレーで唄う感じかな
不気味にかわいくて?凄みがあるのだ

母親が来年の年賀状のイラストを描いてくれというので
スキーをしているウサギを描いて郵送した
(なんのひねりもないイラスト・・)
原稿料として1万円くれるらしい(笑)

11月14日

天気も良く、ぽかぽかなので
午前中洗足池の公園でぼーっと過ごす。
お世辞にも綺麗な水とは言えないけれど
水の近くにいるの何となくほっとする。
近くで犬好きのおばさま方が自慢の大型犬をくさりから解き放して
遊ばせていたら
10匹くらいが一度に大喧嘩(たぶんじゃれているんだろうけど)を始めて
てんてこ舞い
心和む風景であった・・(笑)
遠くでは草野球をやっていて
変な投げ方をするピッチャーを見て不愉快になる
(あまりに不自然な投げ方なので気持ちが悪い。
聞くところによると
広島カープの前田選手だったと思うが
投球ホームの美しくないピッチャーの球は打ちたくないそうだ。
なんの躊躇もなく三振して帰ってくるらしい。)

散歩の帰りに
交通量の多い中原街道沿いの歩道を
猫がてくてく歩いていたので
近づいて声をかけてみたら
にゃーンと返事をしてくれた。
首輪を付けていたから飼い猫だと思うけれど何か不安そうで
道にでも迷ったか
飼い主にでも怒られたか
車に気をつけるんだよ、と
ちょっと撫でてお別れをする。

印刷所から仕上がってきた色稿のあまりのきたなさに
ショックで風邪をひいて寝込む

11月15日

午前中は散歩とひなたぼっこ
午後は部屋に戻ってひなたぼっこ
(うちはいやになるくらい日当たりがいい。)
ひなたぼっこのおかげか
風邪もだいぶよくなって元気になった。

どうして
新聞勧誘員というやつらは
どかどかと玄関に踏み込んできて、いきなりタメグチをきくんだろうか
名前は言えませんが
知り合いのイラストレータはあんまり頭に来たので勧誘員に
けりを入れたそうです。
(絵描きも体を鍛えて非常時に備えねば・・(笑))

マイケルクライトン原作のSF映画「スフィア」を観たのだが
あまりのつまらなさにあきれる。
人間が頭に思い描いた事がそのまま現実となる球体(スフィア)
と遭遇して、いろいろあって
最後、主人公が
想像力を正しく使えない未熟な人間がこれを扱うのは
早すぎるからとかなんとかぬかして
自分たちの記憶を消して、なかったことにするんだが
そもそも
想像したものがすぐに実現する球体なんか発想する原作者が未熟だ!

コーヒードリッパーを買ってくる。
以前はコーヒーなんて大嫌いだったのに
最近はインスタントに飽きたらず
ドリッパーを買ってしまう自分に驚く
人間の嗜好というのは年齢とともに変わって来るんだね

母親より電話
なんか先日送ったイラストがよかったみたいでほめてくれた。
今まで一度たりとも
息子の絵に対して肯定的な意見を言わず(一応美大を出ているらしいから)
寂しい絵だとか
わけがわからんとか
ぬかしていたのに珍しいこともある
母も老いたか、ちょっとさびしい

11月16日

スーパーでカリフラワーが安かったので
天ぷらにしていただく
ちょっと変わっているけれど
なかなかおいしい
お試しあれ

てんぷらは
あげている間に
油にあてられ
すでにおなかいっぱいになってしまうのが難ですね。

11月18日

案の定
獅子座流星群は大はずれ
午前2時と4時に起きて
窓から東の空を見上げたのだけれど
何も流れてこない
流星のことばかり考えて寝ていたので
流星群の夢を見る。
夢の方は
流れ星が雨のように落ちてきてとても素敵でした(笑)

後藤は律儀にも午前4時に洗足池まで行ったらしく
夜中にも関わらず沢山の人が
東の空を見上げていたそうです。
東京の夜空を
大勢の人が一緒に見上げているなんて
なんか不思議ですね。
ロマンチックだね

後藤は帰りがけにUFOを観たそうです
おまえもか・・(笑)
どいつもこいつも

11月19日

be動詞は「存在」を意味するんだよ
存在とは動詞なんだ
と夢の中で誰かに言われ
困惑して目が覚める。

コーヒーがだいぶ上手に入れられるようになったのさ

星に想いを馳せるということは
どういうことだろうか

http://www.starwars.com

スターウォーズの新作の予告編をクイックタイムで
観ることができるときいたので早速観に行く
ちょっと地味かもしれないけれど
なかなか品が良さそうな感じ

11月20日

タイトルイラストを新しくしました
観てね

アメリカ版のスターウオーズのオフィシャルホームページを
ぼーっと眺めていたら
ルークスカイウォーカーの子供の頃だと勝手に思いこんでいた
新作に出てくるかわいい男の子は
アナキンスカイウォーカーであった
後のダースベーダー
要するにエピソード1,2,3は
かわいいアナキン坊やがだんだんとダークサイドに落ちていく
なんだか陰気な話なのかなーと思いつつも
その中で
「悪(ダークサイド)とは何か」
ということをストーリーの根底で語り切れれば
おもしろくなりそうな気もするのだ
エピソード4,5,6が
ジェダイナイトの理念
宇宙と生命の根元的なつながりがテーマであったのに対して
新作シリーズは
その対局にある「悪」を語ってくれるのかもしれない

11月21日

友人に使わないアプリケーションソフトを譲渡しようと
登録者を書き換えてソフト会社に書類を送ったら
なにやら譲渡者の署名と印鑑が必要らしくて
渋谷でその友人と会い
喫茶店のテーブルの上で書類に署名と印鑑を押した。
譲渡した友人が女性だったので
なんだか別居中の夫婦が喫茶店で久しぶりにあって
離婚届に判を押しているみたいだ。(笑)

11月22日

近所に
木造のほったて小屋のようなそば屋があって
棺桶に片足つっこんでいるというより
棺桶を靴にして歩いているような
ばーさんと二人のじーさんがいて
机とか食器とかさわると多少ねばねばしたりするし
プロトテリトロンも堂々と闊歩しているし
(プロトテリトロンとはゴキブリの学術名)
が、しかし
ばーさんはすごく感じがいい人だし
おそばもなかなかどうしておいしいのだ
お客さんも結構リピーターがいて
そこそこ繁盛している。
僕も気に入っている。
そんなお店に今日、1週間ぶりにいったら
じーさん二人が
天ぷらの揚げ方がどうのこうのと
大喧嘩していて
ば−さんが僕の方をちらちら観ながら
ほらほら、喧嘩しないで、と二人をなだめておりました。
この三人はどういう関係なのだろう
(たぶん、一組の夫婦とどちらかの弟)
わかったらまたお知らせいたします

11月23日

緒川たまきが出演するNHKの獅子座流星群特集を観る
現在太陽系を通過する彗星は233個もあるらしい
彗星ってなんだろう
どんな象徴的な意味があるんだろうか
宇宙は不思議です
来月は双子座流星群が観られるそうです

裏ではサッカーのU-21がアルゼンチンに勝った
みんな若いので
運動量とスピードがすごくて観ていて心地良い

最近太り気味でズボンがきつい
このままでは
お腹で
「だっちゅーの」ができそうなので
減量を誓う

ナバホ族の聖地
デビルスタワーでクイズ番組なんかやるな!
(番組表の解説を観ただけで実際番組は観ていないのだが・・)
日本人ってほんとに失礼
伊勢神宮でクイズ番組とかやらないだろ
だったら・・

11月24日

Gパンを買いに行く
1サイズ大きめのを買う(とほほ)

腹筋を50回する

11月25日

エポック社でプラントーンという
植物に電極を付けて
植物に流れる微弱な電流を検出し、それを音楽に変換するおもちゃが出るらしい。
(ラジオでやっていた)
その音楽を聴いて
植物の「感情」を理解しよう!ということだ
猫と毎日一緒に暮らしていれば
言葉がしゃべれなくても些細な仕草や鳴き声で
おおよその感情が理解できるように
彼らの音楽をしばらく聴いていれば
彼らの気持ちが分かるというもの
植物と会話をしようという試みは
ずいぶん昔からあったけれど
それがおもちゃになるとはなかなか素敵なことだと思いませんか
うちのポトスの気持ちを聞いてみたい。
中原街道で毎日排気ガスにまみれているイチョウの木の気持ちを聞いてみたい。

すべてのものは音楽に変換可能

たとえば
宇宙からやってくるたくさんの電波
超新星の爆発だったり、いろいろな宇宙の自然現象が織りなす信号を
音楽とみなす。
その中から宇宙人の信号を探し出すというのも
ある意味ロマンチックだしおもしろい事だとは思うけれど
そうではなくて
単純に宇宙の音楽として楽しむ
たとえば
電波望遠鏡から検出されたデータを一般の人にリアルタイムで公開するとか
(インターネットでリアルオーディオを使って)
さらに
小型のパラボラアンテナの付いた
ポータブルの受信機で
パラボラアンテナを空に向ければ
自宅で
宇宙の音楽を聴くことが出来る。
宇宙の音楽を聴きながら
宇宙の感情に想いを馳せ絵を描きたい。
どっかのメーカーでそういうラジオを出さないかな
宇宙ラジオ!
ソニー、出してくれ!

11月26日

今日はひたすら歩く
ひたすら歩いてやかんを買いに行く
でもやかんって結構高くて、ばかばかしいので買うのをやめる
ひたすら歩いて洋書店に行く
来年のカレンダーを買う
今年は新聞屋からもらったいんちきくさい犬のカレンダーを使っていたが
来年はチベットのカレンダー
チベットの空の青が濃い、美しい
カレンダーをぶら下げてさらに歩く
こんな所に釣り堀が・・
基本的に釣りは好きではないが
釣り堀はもっと理解しがたい
こんなところで魚を釣って何が楽しい
緑色に濁った水
養殖のへらブナ
寂しそうなおっさんの後ろ姿
道に迷う
あれ、ここはどこだ
とりあえず太陽の方角から・・だいたいこのあたり
なんとか家にたどり着く

久しぶりにテレビで「デイブ」を観る
いい映画だね

アニメの「タッチ」の再放送
つい観続けてしまう
基本的に切ない恋愛ものに弱いのだ
男はさ
女を通してしか世界を愛せないんだよ
それがわからないやつが
釣り堀で糸を垂れているのさ
「涙くん、彼に言って、愛はずっとひとりぼっちよっとー・・」
いい歌だぜ、岩崎良美

11月27日

今日はすっかり自分自身に飽きてしまって
眠りに逃避したい気分なのだが
こんな日に限って
妙に頭がクリア
そのへんに転がっている
他人の書いた文章を拾い読みして過ごす

11月28日

風が強くて
暖かくて
まるで春のような

11月29日

友人の結婚パーティに行く
パーティ開場はなんとクラブ
クラブに行くなんて生まれて始めて
音はでかくて
うるさいし
ゆっくり話もできやしない
でも
新婚のカップルは幸せそうでいいねー
他にも結婚を控えているカップルが何組かいて
幸せそうです
やっぱり愛だね
しかし
いつもひとりで仕事をしていて
(ま、後藤もいるけれど)
久々にたくさんの人の中にはいると
ちょっとこわい

11月30日

夜から明け方にかけて久々の雨
ほとんど忘れかけていた雨の音につられて
よく眠れました

プロ野球スカウトマンの自殺
たとえどんな理由があったにせよ
本人が自殺することで
沖縄の18才の少年がどんなに傷つくかを
全く考えていない大人にすごく腹が立つ
いくらイチローを見出したスカウトマンでも
結局彼は野球を愛していなかった、ということ
組織やメンツや他の諸々な事にかまけて
何が一番大切かを見失う
愛情をもてない世界で仕事をするから
こういう悲劇が起きるのだ
組織やメンツが大事なら役人にでもなれば良かろう


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