かものはし日記4月号


4月2日

午前中はすごい雨
桜は大丈夫かな
台所の換気扇のところの排出口のくぼみに雀が数匹雨宿りをしていて
ちゅんちゅんとなにやらお話をしております。
なんかうれしい

昨日の夢はバイオレンス2本立て
一本目はよく覚えていないが
あまり快く思っていない知り合いをぶん殴り目が覚める。
2本目は
さらに別のあまり快く思っていない知り合いに
ざるそばを食っているところ、めんつゆに牛乳入れられて
頭に来てそいつを岸壁から海に突き落として目が覚める。
ぜいぜい
最近気持ちがあれているかな?

4月3日

ちょっとした小品を4点アップしました。(久しぶり)
ショートイラストレーションズ
(あんまりいいタイトルじゃないけれど・・とりあえず。)
違う色の文字をクリックすると次のページにいけます。
そうそう評判のあまり良くなかったCGかものはしは
はずしました。(笑)
やっぱちょっとこわいかな・・

プロ野球も開幕して
今年はベイスターズが調子良さそう。

4月5日

今日の昼間停電がありました。
停電なんて何十年ぶり・・
よかった、パソコン立ち上げてなくって。

4月6日

中国に留学した友人よりメールが来る。
元気そうで何より。
ちょっと安心

4月10日

昨日はキングクリムゾンのライブ
つまんない音楽を立ち見で聴かされてちょっと疲れた。
どうも彼らは音楽を知性でやりすぎるきらいがあるような
うねりがない
音楽とは人と自然の間に立つもの、と思ってます。
彼らの音楽はますます自然から遊離しちゃったな

エイドリアンの決してうまくないけれどシンプルなドラムが
実は一番うねりがあってちょっとよかった。

大昔のクリムゾンはすごく攻撃的でノイジーだったけれど
音の洪水の中にちゃんと静寂があって
そこが素敵だったのだ。
今のクリムゾンはなんかキンキン来るだけでやかましい
フリップのギターの音がきらい。

4月13日

仕事がうまくいかなくてイライラしているとき
手を水に浸すと
攻撃的な気持ちが少しずつ和らいでくるのが分かります。
ある脚本家が
手を水に浸すと女性になるといっていました。
人の内面に男性性と女性性があるのならば
水の力によって女性性が立ち上がってくる
ということでしょうか・・
蛇口を出しっぱなしにして
しばらく手を水の流れの中におくと
落ち着くのです。

昨日の晩から風が強くて
ウインドサーフィンの講習会に参加する夢を見てしまったくらい
風が強い。(笑)

4月17日

さむくなったり暑くなったり
風が強かったり豪雨だったり初夏のようないい天気だったり
今年の4月は今までに例がないくらい
めちゃめちゃな天候で
急激な気温や気圧の変化は
30歳過ぎのからだにはきついっす。

4月20日

初夏のような陽気
東京は27度
でも湿度が低くて気持ちがいい。

4月21日

最近は頭の中がすっかりお絵かきモードで
言葉が何も思い浮かばず
日記を書いていません。
なんか体調崩されたんですか?などのメールを頂いたりして
恐縮です。
大丈夫です、元気です。

今日は遅ればせながら(春ももう終わりなのに・・)
タケノコを買ってきて
夕御飯はタケノコ料理づくし
旬のタケノコはしゃきしゃきしておいしい!
久々に歯ごたえのあるおかずを食べられてしあわせです。
(基本的に堅い食べ物が好き!)

仕事と仕事の合間にちょっと街へ
(久しぶりに電車に乗った。)
といっても、本屋に行って帰ってくるだけだけれど・・
先端科学を紹介した対談本と
海外の児童文学をかってくる。
(おもしろかったら紹介します。)

今日は一日中同じ曲を聞きながら絵を描いてました。
メトロファルスの1989年のアルバム
「グッドモーニング ミスタータリスマン」のラストの曲
Moonchild-ツキノヒカリバナ ホシノマダラザメー
すごく好きな曲です。
ピンクフロイドの
great gig in the sky(世界で一番好きな曲)と同じくらい好き。
ホシノマダラザメというのは
じんべい鮫のことです。
背中に星の模様があるように見えるものね、じんべい鮫って。
ツキノヒカリバナ ホシノマダラザメ
タイトルもいいでしょ?

るろうに剣心のアニメのオープニングとエンディングの曲が変わりましたね。
エンディングの曲がちょっといいな。

一日中部屋にいて毎日仕事をしていると
外からいろいろな生活の音が聞こえてきて
ある音は毎日同じ時間に聞こえたり
(隣のアパートのおねーさんのハイヒールでカツカツ歩く音)
友達呼んで大声で騒ぐ奴とか
風呂に入りながらカラオケの練習している人とか
猫や犬の鳴き声
音を聞いているだけで
頭の中に音の地図のようなものができあがって
その中でいろいろ想像して
勝手に世界を組み上げて楽しんでます。
どの辺に巨人ファンがいてどの辺にアンチ巨人ファンがいるのかも
分かってしまった(笑)

新潮45に山田まりやちゃんの
18歳なのに愛のあるまっとうな文章が載っていて
尊敬できる大人がいない!と書いてあって
ちょっと反省してしまった・・

この街は出会う猫出会う猫みんな首輪をつけていて
飼い猫ばかりで
野良猫がいないのはなぜ?

言葉が何も思い浮かばないと書いた割には
ずいぶん書きました。

4月23日

突然男っぷりのいいねえちゃんが愛おしくなって
ビデオレンタル屋さんにいって
「私がウオシャウスキー」を借りてみる。
キャスリンターナー扮する
私立探偵V・I・ウオシャウスキー
話は地味でつまんないけれど
キャラがいい
部屋の中は座る場所もないくらい汚くて
冷蔵庫の中はカビだらけだけれど
合気道の有段者で
男ぶん殴って
男に甘えて
男を利用して
拳銃ぶっ放して
女の子を護って
びんぼーで
ハイヒールマニアで
美人で(そうでもないか・・)
かわいくて
いい女だねー
映画よりはNHKのテレビシリーズで観たい・・

男っぷりのいいねーちゃんに会うと
ちょっと惚れてしまいます・・

絵を描くということは
ロマンチックにいえば
世界に魔法をかけること
当然、音楽とか小説とかにもいえること
さらに日常のすべてのことも
魔法をかけるように暮らしていけば
世界はずっと素敵になるんだけれど
魔法をかけるには勇気がいるんだな・・これが大変

4月26日

僕にとって絵を描くというのは
希望と絶望のせめぎ合いで
大概絶望の圧勝で終わるのだが
少しの希望があれば成功と思うようにしている。

たまたま絶望と希望のバランスがうまく取れてしまい
思いもしなかった世界が展開することがあって
そんなときは
ほんとしあわせ・・

4月27日

絵を描くのに
集中力というのは大切なのだけれど
分散力というのも大事
気が散っているというか
気が散っている方がなにかわけのわからないものがでてきそうな
ぼくはどちらかというと分散力のほうが得意です。

この世は競争社会
ぼくはフェアな競争社会が大嫌いで
フェアに競争していたら強いものが必ず勝ってしまってつまらないでしょ
弱いものが裏道を使って
何か新しいことを必死で考えて
それが世界を変えていく。
だから弱くて卑怯者でいい

女性性なるものが世界を少しづつ変えてきている。
女性は男と対等に戦う必要なんてない
弱くて卑怯でしなやかにエレガントで美しく
世界を変えていって欲しい。

4月28日

仕事の合間にエイリアン4を観に行く。
未来の人間はみんな自分勝手で
人間としての「優しさ」が
ウィノナライダー扮するアンドロイドのコールちゃんの
プログラムの中にしか残っていないという設定が
とてもせつない。
けなげにがんばるかわいいコールちゃんと
強くてかっこいいねーちゃんのエイリアンハーフのリプリーの対比がなかなか素敵。
エイリアンシリーズというのは基本的には女性映画で
ひょっとすると4が一番うまくいっているかな

4月29日

そういえばきのうの映画館には
時間が早いせいか
おじいちゃんおばあちゃんがいっぱいいて
観ているんだか観ていないんだか
うたた寝している方もいて
なんか家に居場所がなくってここにいるのかな?
と思ってしまいました。

テクノロジーは
人から勇気や優しさを奪っていくものなのかな
と常日頃思っているけれど
やっぱりそうかと気持ちを新たにしてしまうエイリアン4
フォトショップやペインターで絵を描くということだけを考えてみても
やり直しや訂正が簡単にできるから
失敗を恐れずに絵に立ち向かう勇気はほとんどいらない
だからその絵には絵に対する愛情とか不安とかの感情が表にでてきにくくて
それゆえ緊張感もない
あるのはアイデアと美しいだけの完成度
テクノロジーと人の感情の接点を見つける、なんて簡単に思うけれど
ほんとにそんな接点なんてあるんだろうか

インデアンの本を立ち読みしていたら
生まれた月とそれに対応する守護動物の表が載っていて
僕の守護動物は「かわうそ」なのだ
わーい
大喜びでスキップしながら家路につきました。

映画の予告編って
予告を観ているだけだと全部おもしろそう
これって
プロ野球の2月のキャンプを観ていると
どの球団もみんな優勝しそうっていうのに似ている、いや似てないか・・

今住んでいる町は
飼い猫はたくさんいるんだけれど
あんまり野良猫を見かけないのはなぜ?
でも飼い猫だと人になれているから撫でさせてくれるんだよね
それがうれしい
だって今うちに猫がいないんだもん

4月30日

朝起きるとなにやら落ち込んでいる・・
いつも思うが
自分も含めて現代人は
メンタルな部分でのエネルギーの使い方がへたみたい。
感情の奔流に流され
はたまた理性に流れをブロックされ
どうしても「らしく」エネルギーが流れていかない
世界とともに人が「らしく」流れるために
友人がいて
恋人がいて
音楽があって
自然があって
生き物がいて
水があって
風があって
そして絵がある(はずだ。)
「らしい」流れを生み出す
「らしい」流れを助ける(自分とともに)
そういう絵描きになるんだ、ときもちを新たに落ち込みから脱する。(笑)


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