かものはし日記 2012年4月号


4月1日

角ハイボールってけっこうおいしい

上野公園の大寒桜は満開でした

今上野近辺は、角ハイボールのキャンペーン中
その辺を歩いているとおにーさんがパンフレットをくれますから
それを持って居酒屋へ
最初の1杯は100円だそうです

アメ横のガード下で昼呑みなどいかが

4月2日

チャリティ展の下絵などを描いてみる

チャリティと名のつくものはほぼ「偽善」です
とはいえ
この世界は、愛も少なめなのに
偽善までなくなるともう大変なことになっちゃう
人の為と書いて「偽」になります
人は、他人ばかりじゃなく自分も含まれるような気がします
いつか
本当の愛がわかるときがくるまでは
(わかるのかな・・)
胸を張って「偽善」でしのぎましょう!

4月3日

dedicated to Moebius

今回の個展と2月のグループ展の絵をアップしました
原画とポートフォリオの販売もあります
どうぞよろしくお願いします

ソングラインのイラストストーリーとポートフォリオの販売

時の扉展と絵の販売

4月4日

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john zorn / the gnostic preludes

ビル・フリーゼルのギターにハープとヴィブラフォンという変則トリオ

ジョン・ゾーンは最近アルバムを毎年6,7枚は出していると思うけど
本人は作曲のみで演奏しないことが多くて
次々と友人の音楽家たちのいいところを引き出すことに精を出している感じがします
不思議な人です

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丸子橋から多摩川

友人が憩室炎というあまり聞かない病気で入院したので
自転車でお見舞いに行きました
彼はiphoneユーザーなので途中あきばおーに寄ってiphoneおもしろグッズを買う
(絶食絶飲なのでお見舞いに食べ物は不可)
元住吉の病院まで25q
風は強いけど、天気はいいし、気温もそこそこ
いいポタリングでした

4月5日

桜を観に夜の隅田公園へ

夜のスカイツリーは、青い光でライトアップされていて
巨大なライトセーバー
もしくは
発射寸前の荷電粒子ビーム砲のように見える(笑)
桜のピンクとブルーの配色はちょっと下品

屋形船もたくさん出ていて
景気がよさそうじゃないか

4月6日

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早朝の上野公園

満開です

場所取りで人がいっぱい
テントを張って寝袋で寝ている人や
上司に命じられてぽつんと座っている明らかに新入社員な人や
すでに盛り上がっている場所もあります
去年は自粛でしたから
今年は大いに呑んだくれてほしいものです

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fire! with jim o'rourke / unreleased?

2011年のミュージック・マガジンでベストジャズアルバムに選ばれたそうです
とても選ばれるとは思えない
ハードコアなフリージャズ
とてもお気に入りで朝からずっと聴いています

ついでに日本公演もあるそうで
ちょっと行きたいなあ
チケットまだあるかな

4月7日

花冷え

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浅草にある浪花家(なにわや)というたい焼屋さんの紙袋
たい焼なのに
宇野亜喜良せんせいのイラスト
おしゃれにミスマッチ!
なかなかアヴァンギャルドなたい焼屋さんですな
前はたい焼をたくさん買わないと、この紙袋に入れてもらえなかったのですが
今は30円で紙袋だけ買えます

お花見の帰りに是非
しかし、今日は寒い

4月8日

政治とか経済とかオレとか

あらゆる場面で行き詰まっているわけですから
ここはむやみに即断即決せず
じっくりと腰を据えて「途方に暮れる」方がいいかもしれません
頭の中で思い浮かぶ手段や方法は過去のものです
ここは何も考えず
体が勝手に動くのをじっと待つ

ちゃんと途方に暮れないと次はない

4月9日

楽勝で出来ること

弱点を克服するより
自分が楽勝でできることをどんどん伸ばしていった方がいいようです
なんでもそこそこ出来るより
これしか出来ないという人の方が
今みたいなグローバルな社会では戦力になると、とある社会学者が言っておりました

ああいう人になりたいというあこがれとか
ああいう風に思われたいとかいう勝手な思い込みで
無理に努力するのではなく
自分が実際に楽勝で出来ることを極めてみる
確かにこっちのほうがはるかに現実的です

人前でしゃべるのが楽勝な人とか
初対面で仲良くなるのが楽勝の人とか
変な形の自転車をいっぱい描くのが楽勝の人とか(笑)
誰にでも必ず楽勝はあるはず

4月10日

習慣は第二の天性である

という名言があるそうですが
いい習慣にしろ悪い習慣にしろ
習慣とは依存に過ぎず
習慣の中に居る限り何も新しい発見はないような気がします

名言って
うまいこと言っているゆえに
油断して「ああ、なるほど」と思ってしまうと
すぐ潜在意識に書き込まれて
思考を支配しようとします

どんな素敵な言葉でも
「ふーん」と受け入れず聞き流すことが大事(笑)

4月11日

ハイブリッド低気圧

先週の春の大嵐は
台風でもない低気圧でもない
その両方の性格を併せ持つハイブリッド低気圧という
新しいカテゴリーに属するものなのだそうです
ふと
J・G・バラードの「狂風世界」を思い出しました

水曜日の「森本哲朗のスタンバイ」
森田さんのお天気話が好きです

4月12日

初夏

一年のうちで、気持ちのいい季節はちょっとしかありません
今がそうです

こんな素敵な青空なのに
変な物飛ばさないでね

4月13日

ミサイル発射

人間の心がプライドという燃料で動いている限り
誰かを見下すか
誰かに依存するか
その位置エネルギーで
システムを安定させるしかなく
ほんとは
人間こそ
代替エネルギーが必要で
新しい燃料で心を動かさない限り
平和は来ないよな〜

4月14日

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jeff gauthier / open source

ジャズバイオリニストのフリージャズアルバム
いきなりキングクリムゾンっぽく始まりますが
トランペットが入ってくるあたりからいい感じでフリージャズになります
本家クリムゾンは
マーケティング・リサーチとテクニックの追求ばかりに気をとられて失速していきましたが
jeff gauthier は
クリムゾン愛を特に隠そうともせず
(オープン・ソースというタイトルはそういうことかな)
自分なりに消化して
スピリットを継承しています
本家よりこっちの方が抜けが良くて、さわやか

愛しているものが何なのかをはっきりさせることって大事

4月15日

サイクリング日和なので
久々に荒川サイクリングロード

行けるところまで行って、帰りは電車で帰ろうと思っていたのですが
輪行袋(折りたたみ自転車を入れる袋)を忘れてしまったので
秋ヶ瀬公園あたりで引き返す

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仕事の資料に使えそうなので、なんだかわからないけど
取りあえず撮ってみた

後で調べてみたら
荒川水循環センターというところ
このプラントを背景に
特撮ヒーローものの戦闘シーンとか
刑事ドラマの現場検証場面などによく使われているそうです
見覚えあります?

4月16日

力学的感覚

木造建築は複雑すぎて構造計算を出来る人がいない
ウエストミンスター寺院の樫の木で出来た巨大なアーチは
最新鋭の技術理論でもどうして建っているのかわからない
人間の骨は、跳んだりはねたりすると
瞬間的に関節にものすごく大きな力がかかるのですが
どうして耐えられるのかわかっていない
飛行機は実はどうして飛ぶのかわかっていない(驚)
などなど
力学というのは
古くささもあって
研究する人が少ないせいか
わかっていないことがけっこう多いそうです
ただ
論理的にわからなくても
感覚ではなんとなくわかっている

絵を描くときも
力学的感覚というのはかなり大事です
人が歩くだけでも
重心は刻々と変化していきます
それを構造計算しながら絵を描く人はいません

パワーポイントでプレゼンをすると
思考がプログラムに引っ張られて
どれも似たような企画になるそうです
最新のコンピュータや理論を使ってそつなくやるより
感覚に従っておそるおそるやってきた昔の人の方が
実は最先端だし自由なのかも 

4月17日

力学的感覚その2

精巧すぎて最新技術でもどうやって作ったかわからないらしいピラミッドは
宇宙人が作ったいう説が有力?みたいですが
(こーゆううさんくさい説のほうが個人的には好きなんだけど)
実は昔の人が感覚だけで作ってしまったのかもしれません
人間はいつしか本来の能力である「感覚」を軽視して
コンピュータなどの機械に頼りるようになってしまいましたが
感覚って実は機械よりはるかに精緻な能力なのかもしれない
ただ
作為とか
欲望とか
野心とか
そういう邪な心が出てくると感覚はちゃんと機能しなくなる
その辺が難しい
それゆえコンピュータに依存しちゃう

4月18日

ウォンバットを描く

友人のつてで
とある会社のHPのイラストを頼まれました
その会社の社長さんは
なんとタスマニアの固有種ウォンバットが大好きだそうで
それをモチーフにキャラ化してほしいと
頼まれました

いい会社だな〜、と素直に思う

4月19日

図書館の本棚に村上春樹の「1Q84」が並んでいたので
借りました
出版されたのは3年前
読みたいとは思っていたのだが
数年前から
本はかさばるので、もう買うまいと心に決めてしまったのです
予約何百人待ちという行列がなくなるのを
図書館の本棚の片隅でじっと待っていました

ちょっと読み始めたら
止まらなくなってしまった

文学作品にかかわらず
僕にとって、すばらしい作品とは
なにがしかの画期的な「意味」を伝えるものではなく

「意味」というのは病気であるということを
わからせてくれるもの
そして
「意味」から自由になろうという決意を
緩やかに喚起してくれるもの

です

4月20日

人類すべての課題のひとつ

ひとつ意地を張ることをやめたら
ちょっと風通しがよくなりました
なんで意地なんか張るんでしょう?
意地を張らないと何かとても大事なモノが損なわれてしまうと思い込んでいるからでしょうか
張るのをやめれば
大事なモノはたいしたモノではなくなって
それが海へと流れていくだけなのに

4月21日

説明しなくてはわからないことは、説明してもわからない

1Q84を読み終わりました
村上春樹の小説を読んでいつも思うのは
デヴィッド・リンチの映画に似ている
ということです
僕にとってこの小説は
1989年に世界的にヒットした未完のテレビドラマ
「ツインピークス」の完結編でした

良質な物語は
不謹慎で始まり愛で終わる

4月22日

頂き物の日

頂き物のフィリピンのビールRedHorseを呑みながら
これまた頂き物の手作りベーコンを
フライパンでかりかりにして
たっぷり出てきたベーコンの油にバターを混ぜ
それでじっくりジャガイモを揚げるように炒める
最後に塩こしょうをして
ジャーマンポテトのできあがり
両方ともとてもおいしかった
ありがたいのぉ

4月23日

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jamie saft / borscht belt studies

今日みたいな雨の日はぴったりです
内省的なジェイミー・サフトのピアノにクラリネットが時折話しかける
楽曲もいい
良質のjewish jazz (ユダヤのジャズ)

アルバム最後の曲 new zion が好き

4月24日

チャリティ展のイラストを届けに
ギャラリーMalleへ

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風来猫(横20センチ、縦10センチ) 額装済み1万円

来月の5月1日から6日まで
恵比寿のギャラリーMalleにて、震災のチャリティ展が開かれます
(参加作家70人以上)
初日は、ハワイアンのライブがあります
よろしければ是非いらしてください

4月25日

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charles hayward / one big atom

去年の暮れに出たようですが
チェックを怠りました(激しく無念)

愛するチャールズ・ヘイワード先生の9年ぶりのアルバム
常に最先端
9年たってもそのキレは変わりません
しびれるドラミング
アヴァンギャルドなのに、さえるポップセンス

うっとり

http://www.youtube.com/watch?v=72sa5aeuHJg

4月26日

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dalis car / ingladaloneness

去年なくなったミック・カーンの遺作
ピーター・マーフィーの歌声がとてもせつない
スティーブ・ジャンセンの抜けのいいさわやかなドラムは
生と死が地続きであることを教えてくれているような

http://www.youtube.com/watch?v=v_dIdk89RCE

 

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monkey puzzle trio /white world

チャールズ・ヘイワードとニック・ドインのかっこいいリズムセクションに
ヴィヴ・コリングハムの即興ヴォイスが絡む
リズムがかっこいいと何をしてもかっこいい

僕らも
大地というかっこいいリズムセクションの上に立っているのだから
何を歌ってもかっこいいんです

http://www.youtube.com/watch?v=E60R4s7NUdw

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steve horgath & richard barbieri / not weapon but the hand

 ジャパンのrichard barbieriとマリリオンのsteve hogarthによるユニット
優しくて品のいい現代的なプログレッシブ・ロックに仕上がっています
タイトルも素敵

http://www.youtube.com/watch?v=WTiiMEnzLXU

4月27日

SFマガジンで
好きなSF小説のカラーイラストを描いていいよ!というお仕事を
頂きました

とてもうれしい!

ゴールデン・ウィークは
お気に入りの音楽もいっぱいあるし
じっくりと絵を描きます

4月28日

じっくりと絵を描くと言っておきながら、午後はサイクリングロード

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荒川サイクリングロード、下流に向って左岸
芝川水門近くの都市農業公園に併設された「レストランさくら」へ
サイクリングロード沿いにあるので
混雑時は高級ロードバイクの品評会のような感じになります

ここのソフトクリームは濃厚でおいしい
お勧めです

公園内に「池」という名前の池がありました
シンプルでよろしい(笑)

4月29日

黙々とお絵かき

「努力」という言葉はあまり好きじゃないのですが
「準備」という言葉は好きです

なにかに「間に合う」ために
なにかの「間」にぴったりと「合う」ために
きっちりと「準備」をしておく

努力は
なにか別のものになろうとあがく行為
準備は
最高の自分自身をいつでも出せるような状態にしておくこと

4月30日

ドールショウに行く

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古ーい友人、村井芳典さんのドールです
彼の奥様と一緒にユニバーサル・プーヤンというユニット名で
ドールを作っています
ウォーキング・デッド(ゾンビ)ならぬワーキング・デッド(笑)
死ぬまで(死んでも)働け!

ぼくも死ぬまで働きたい
仕事があればの話だけど・・

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おやゆび猫の豆本を持ってます

もちろんゾンビだけではなく
クオリティの高いかわいいドールがいっぱい!
(HPを観てね)

彼とはそろそろ一緒に仕事をしようね
というお話をしました