かものはし日記 2011年4月号
4月1日
love will make a better you / love love life +1
1971年の日本ロックの奇跡
多分発表年から考えるとキング・クリムゾンより早く
フリージャズ的ロックを構築しています
そしてボーカルは
布施明
うーむ、すごい
今日から新年度
気合が入る一枚です
4月2日
うなぎ教信者北へ
自転車で水戸街道を北上し
水元公園を抜け三郷市へ
そこに最強うなぎ屋さん「根本」があります
ふわふわで、皮がぱりっとした肉厚のうなぎがお重の中で重なりあい
どろどろのたれが絡んでいます
くどいんだけどなぜかくどさが気にならない
最強のうな重
ここに通い始めて1年ほどたちますが
すっかり信者です(笑)
4月3日
揺らぐ自然観
「未曾有の災害」とか「想定外」という表現が
何か傲慢な気がして
なじめないなあ、と思っていたら
テレビで生命科学者である中村圭子さんが
「自然に想定も想定外もない」とおっしゃっておりました
人は自然にさまざまな意味や価値を付加し
それを文化と称して
自然をありのままに受け入れてきませんでした
もしこれから
自然から逃げず世界をありのままに観続け
自然と共生していく世界を展開できるのなら
それはどんな世界なんでしょう
ちょっとわくわくします
4月4日
コンタクトレンズのアキュビューオアシスとマガジンハウス主催のケータイ小説
「恋に落ちる二人の二つの物語」(狗飼恭子書き下ろし)
タイトルイラストを描かせていただきました
4月11日から連載開始だそうです
よろしければ是非
http://acuvue.jnj.co.jp/product/oasys/promo/story/index.htm
4月5日
いつもお世話になっているギャラリーMALLEで
5月にチャリティ展覧会を開きます
今日はそれのお手伝い
ギャラリーのオーナーの話では
震災後
電車内で人々のぎすぎすした感じがなくなったそうです
人が本来持っていた「譲り合い」の本能的発現でしょうか
ACジャパンの洗脳のおかげか?(笑)
どちらにしろ
いいことですね
4月6日
近所の自転車乗り専門アパレルメーカー
rin
projectで
季節外れのダウンジャケットを買う
着膨れしない、走行中の空気抵抗が少ないタイトなジャケット
(半額)
昼間は暖かいとはいえ、朝夕はまだまだ寒いのです
そこの店員さんは
去年新宿でロードバイクを盗まれてしまったのですが
それを知ったお店のお客さん達が
それぞれフレームやホイールやコンポーネントを持ち寄ってきてくれて
それだけで
新しいロードバイクができてしまったそうです
「困ったときはお互い様」
いい話だなあ
4月7日
早朝 桜橋、隅田公園の桜
桜は、枝振りが禍々しいのに花が可憐というコントラストに
不思議な魅力を感じます
4月8日
杉の花粉はもう終盤
ヒノキに移行しつつあるようです
僕はヒノキは反応しないのでだいぶ楽になってきました
サイクリングの季節到来ですね
4月9日
西部劇小説の挿絵を描きました
初体験
カウボーイが主人公の探偵物です
カウボーイが名探偵シャーロックホームズの手法で
事件を解決!
4月10日
上野公園へポタリング
花見客でいっぱい
桜も綺麗
宴会も盛り上がっています
よかったよかった、自粛してませんね
安心しました
4月11日
早朝の上野公園
酔っ払って寝ている人がちらほら
昨日から呑んでいたのね、えらいぞ!
経済活性化活動ご苦労様です
・
いつもお世話になっている新宿経王寺の
「東日本大震災 慰霊法要」に
行ってまいりました
超宗派のお坊さんたちの協力で執り行われているようです
宗派を超えたお坊さんたちのお経は
迫力があってすばらしかったです
義援金は、お香典という形で納めてきました
4月12日
チャリティ展覧会に参加します
「東日本大震災被災地支援・チャリティー展
みんなの願いひとつのこころ」
ギャラリーMALLE
2011年5月3日(火)〜5月8日(日)
70名の作家によるポストカードサイズの作品の展示
売上げ金は全額を
被災された東北地方の子ども支援に寄付いたします。
ライブなどのイベントもあります
初日(5月3日)オープニングライブ 白崎映美 原マスミ他
5月4日 14:00〜14:30
岡村美帆さんによるオカリナ演奏
5月4日 16:00〜 メイキングブックスによるハワイアンライブ
是非いらしてくださいませ
4月13日
相変わらず揺れますね
大きい余震が来ても片づけをしなくてもいいように部屋の模様替えをしました
余震仕様だな
本棚の本はみんな押し入れに
炊飯器も床に置く
落ちて困るものは全部床
なんか部屋が散らかっている感じ(笑)
(もうこれは余震じゃないという説もありますが
ま、なるようになるでしょう
気楽に行きましょ)
吉祥寺の横丁ギャラリーにて
チャリティ展覧会が開催中です
4月13日から4月24日まで
いつもお世話になっている豆本作家の谷中あずき堂さんが
おやゆび猫の豆本などを携えて参加します
僕もミニキャンバスに絵を描きました
(近日中に搬入します)
またハモニカ横丁で呑むかな
(店によっては混ぜ物泡盛が出るので注意)
4月14日
先日イラストを描かせていただいた
マガジンハウスとコンタクトレンズのアキュビューオアシスの合同企画
小説家、狗飼恭子さんの書き下ろし小説が始まっているようです
二つの物語が同時進行します
Webと携帯で読めます
よろしければ是非!
sideA 砂漠に雨の降るような sideB たった14日の軌跡
4月15日
5月3日から始まるチャリティ展の絵が出来上がりました
大きさははがき大
値段は一万円です
全額寄付されます
・
桜舞い散る強風の中
自転車で吉祥寺の横丁ギャラリーへ
13日の写真のミニキャンバス絵を納品してきました
是非観にきてね!
途中
善福寺の公園の桜を見てきました
もうすっかり葉っぱがでてました
4月16日
呑んだくれの支援の仕方
いつもお世話になっている谷中庵主人さんが
板橋方面に引っ越したので
お酒を携えて遊びに行きました
途中お酒を買うために立ち寄った酒屋さんで
店主に
東北のお酒はありませんかと聞いたら
皆さんそうおっしゃって、東北のお酒を買っていきます、と
福島の酒「国権」を薦めてくれました
みんな偉いね、優しいね
庵主の豚汁、絶品でした
ご馳走様でした
4月17日
知的所有権がテクノロジーの進化を遅らせると言ったのは
確かLinuxの開発者、リーナス・トーパルズだったはずですが
人類の進歩と調和を遅らせているのは
「メンツ」ですね
これさえなんとかなれば
システムなんて必要なくなります
メンツがあるからメンツを立てるシステムが必要になり
そのシステムが人々を苦しめます
自意識(メンツ)を強化する努力をやめること
それが未来への第一歩だと思います
「おれはこんなに努力して
○○を成し遂げてきたんだぞ」
(マイウェイの歌詞みたいなやつ)
こういうやつは未来には不要です(笑)
4月18日
偶然ラジオで聞いた
女子高生演歌歌手 カレンの「大阪恋うた」にしびれてしまいました(笑)
つんくプロデュースだそうです
http://www.youtube.com/watch?v=XE8bu_P7MuQ
「あかん、あかん、こんな恋なんかあかん」
というところにぐっときました
しかし安っぽいPVだな・・
4月19日
鯨の歌には流行があるそうで
「今年のヒット曲」や「流行おくれの曲」がある
繁殖期に歌われるこれらの歌の流行は
西から東へと伝わっていくそうです
ザトウクジラは流行の歌を歌わないともてない
ほんとにそうなんでしょうか
なんでも人間視点でしか物事を理解できないのが
人間の悪い癖というか
上から目線(霊長類目線)です
鯨の歌は素敵だ
僕にとってはそれだけで十分
そして
僕は
おそらく口ひげを蓄えていて素敵な笑顔で
こーゆうことをぬかす
オーストラリアの生物学者が大嫌いです(笑)
4月20日
急ぎの仕事をさくっとこなす
せっかちな性格も理由のひとつだと思いますが
急ぎの仕事の方が
出来のいいことが多いです(苦)
多分
余計なことを考えない、
自意識が立ち上がる余裕がない、
「思考」という余計なバイパスを通さず
シンプルに反応するからだと思います
だからといって
締め切りぎりぎりの仕事ばかりじゃ困りますけど(笑)
4月21日
好きな声
TBSラジオの朝の番組
「話題のアンテナ 日本全国8時です」で
木曜日担当の
東大名誉教授 月尾嘉男さんの声が好きです
この方の声を聞くとほっとします
トルストイの小説 アンナ・カレーニナの冒頭で
「幸せな家庭はどこも同じだけれど、不幸な家庭はみんな違っている」
と説明していますが
これからは
「不幸な家庭はどこも同様だけど、幸せな家庭はみんな違っている」
という時代になる
と、語っている方
カヌーとスキーを愛する工学博士です
4月22日
個性のパラドックス
nova express / jphn zorn
相変わらず多作なジョン・ゾーン
久しぶりの新作と言っても5ヶ月ぶりです(笑)
ほとんど毎月出しているんじゃないかと思うくらいの多作ぶり
(もう次も出てた(苦)
そろそろ還暦なんですけれど
勢いは止まりません
なぜこんなにたくさん作品が作れるのか
それは多分
「現代は、もはやオリジナリティなんて存在しないんだ!」
という彼の潔い姿勢でしょう
いやいや、クリエイターたるものオリジナリティは大事だよ
と普通の人は思いがちですが
そういうやつに限って、オリジナリティにこだわりすぎて
一歩も前に進めない状態が続いているのです
(俺のこと?)
だって
オリジナリティの時代は終わったといいながら
どんどん新作を出しているジョンの方が
ずっとオリジナリティ豊かなんだもん
隠しても隠しても
出ちゃうのがオリジナリティ
そうそう
ジョン・ゾーンとルー・リードとローリー・アンダーソンの三人が
日本を応援するコンサート(concert
for japan)に参加してます、うれしいです
後半和太鼓が絡みます
圧巻です
http://www.youtube.com/watch?v=EYu0sk9D_pk
4月23日
部外者としての生命観
今は、古いシステムから新しいシステムへの移行期
と言われていますが
それがシステムである以上
なんにも変わらないような気がします
個人個人が
システムの中にいるのに
部外者であるという「危うい」立ち位置が
変化をもたらすと思うのです
生命って
おのおのの細胞が
身体というシステムの中にいて
皆、システムに依存せず
部外者として機能しているんじゃないかな
それが生命の「躍動」なんじゃないか
ふと、そう思いました
4月24日
部外者としての演奏者たち
buck jam tonic / john zorn , bill laswell , tatsuya nakamura(2003)
愛聴盤です
元ブランキージェットシティの中村達也(ドラム)と
ジョン・ゾーン(サックス)とビル・ラズウェル(ベース)との
フリージャズユニット
まさしく音楽と言うシステムの中で
演奏者が音楽の部外者であることを具現化していると思います
生命力あふれる自由な音楽
音楽の中にいて
音楽の部外者であり続けることが
音楽への愛です
カオスとは
部外者(アウトロー)が織り成す秩序です
4月25日
プロデュース能力が低い
あいつが悪いとか
あいつをやめさせろとか
政治家やマスコミや世間は
どうして批判ばかりして
お互いを上手にプロデュースし合おうという気持ちがないのかな
良いとか悪いとか、高いとか低いとか、そういう稚拙なものさしで人を測らず
その人の全体を見極めて
さりげなくプロデュースしてあげること
あくまで「さりげなく」ですけど
そういうことって大事
Bill
Laswellなど
自分が音楽家でありながらも優秀なプロデューサーである人の仕事ぶりに
CDなどの作品として触れていると
われわれ一般人はなにも音楽でこれをする必要はなくて
(出来ないし)
日常生活の中でお互いがこういうことをやっていけばいいのでは?
と思うのです
4月26日
朝のラジオ番組「森本毅郎スタンバイ」のバックに
好みのフリージャズもしくはノイズロックをかぶせて聴くのが
マイブーム
関心のない話題はほとんど他人事みたいな上の空の受け答えをする森本さんと
フリージャズが妙に合うのです(笑)
4月27日
無名な人たちのすごさ
baroque jazz trio
http://www.youtube.com/watch?v=ATP_tU2nRJ8
久々の掘り出し物です
かつては鬼レア版だったそうですが
2004年に奇跡の再発があったようです
チェロ、チェンバロ、パーカッションという変な編成
1970年のフレンチ・ジャズ
こういう無名のすごい人たちが
この世にはいっぱいいて
あらゆるジャンルで
世界を支えているのです
その氷山の一角を垣間見た気がしました
4月28日
ラジオで声の素敵な月尾嘉男さんの「縮小文明の展望」という本を
ちらちらと眺める
かつてロバート・フリップが出したソロアルバム
「 Let
the power fall 」
の小説版といったところでしょうか
小さくて小回りのきく社会
価値観と言う言葉すら無意味になるくらい多様な社会に
なるといいね
4月29日
輪行の旅 一日目
電車で宇都宮まで行って
そこから自転車で日光へ(日光街道)
当たり前の話だけど
ずっと上り(泣)
風評被害でゴールデンウィークなのに
人がまばらな日光東照宮表参道
日光駅から3キロほど離れたところで宿をとりました
標高800メートルの場所に宿があります
ものすごい坂
死ぬかと思った(笑)
ちなみに日光にはレンタルサイクル屋さんがありません
坂ばかりで自転車に乗る人がいないから
4月30日
輪行の旅 二日目
全長3キロメートルの日足トンネル(国道122号線)
道幅が狭いので段差がある歩道を走るしかないし
トラックが通ると風圧で歩道から落ちそうになるし
怖かったです
トンネルを抜ければ後はほぼ下り
わたらせ渓谷鐵道(てつどう)足尾駅付近の桜
まだ咲いてます
それゆえ杉の花粉も飛んでます
(花粉症再発)
水沼駅
温泉付き駅舎です
無人駅
左の人がいるあたりがプラットホーム
右上は渡良瀬川
桐生駅まで走って
自転車をたたんで電車で帰宅
天候にも恵まれ
なかなかいい輪行でした