かものはし日記

2010年10月号


10月1日

豆本 おやゆび猫シリーズ 第5弾
「野生の音楽」

12日からの2人展にて展示販売いたします
どうぞよろしくお願いします
今回は、2人展にあわせて音楽をテーマにしました
ちなみにこいつは、今回の主人公のおやゆびトカゲ
自分の尻尾を抱きしめるのが好きです

10月2日

早朝、ふと空をみあげていたら
谷川俊太郎の「朝のリレー」を思い出しました

http://www.youtube.com/watch?v=zdamOuoDuDc&feature=related

2004年のCM大賞をとった作品です
谷川さんは僕にとっては
詩人というよりは科学者です
世界のしくみを教えてくれます

優れた詩人は科学者であるし
優れた科学者は詩人なのです

10月3日

ここ数日、東京はいい天気

待ち合わせ場所に向かうのにも
わざと遠回りをしてしまうくらいの自転車日和

最近自転車に乗っていてよく見かける光景といえば
カップルの自転車二人乗り
さらに運転しているのは女の子の方
男女平等社会ですからどっちが漕いでもいいのですが
自転車くらい男が漕げよ
と、おじさんは思います
ま、二人乗り自体違法ですけど・・

10月4日

ほんとうに絵を描くのが好きならば
その行為に何がしかの思いを込める必要なんてないんでしょうね

10月5日

ポタリング日和

自転車で、新宿の世界堂へ
帰りは
あまりに気持がいいので
皇居を一周して帰ってきました

東京の真ん中に森
皇居って不思議なところだよな〜

10月6日

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エレファントム/ライアル・ワトソン

そういえばワトソン先生は最近どうしているのだろう
とふと頭によぎったので調べてみたら
2008年に亡くなっていたのですね
とても寂しいです
これは最後の著書です

浪人中に読んだ「生命潮流」は衝撃的でした
(このあたりから道を踏み外したような・・(笑))
最近は
著書の中で捏造が指摘され
しばらく干されて?いたようですが
そんなことはどうでもいいのです
彼の仮説はとても詩的でとても魅力的です
僕にとっては
それが真実であるかないかではなく
それが素敵であるかないかが
重要なのです

この本のあとがきを読むと
彼の遺骨は
遺言にしたがって
オーストラリアのとある海岸に散骨されたそうです
彼の弟さんが遺骨を持って海岸に立っていたら
ザトウクジラの群れがやってきて
散骨後
再び沖へと去っていったそうです
この話が
本当かどうかもどうでもいいのです
いかにも
自然が大好きだった(特にクジラや象が)生命科学者であるワトソン先生らしいでしょ

人間だけが
自然と人間の間に何かを必要とします
道具とか
文化とか
神とかね
その間にある何かを
「何」にすると素敵なのか
それを示唆してくれたのがワトソン先生でした

10月7日

フキダシに適切な言葉を入れよ

いつもお世話になっている商店街、ジョイフル三ノ輪で
とある店のおばちゃんが
「あ〜疲れた」とぶつぶつ言いながら
不機嫌そうな顔をして
開店の準備をしていたので
通りすがりの僕は思わず
「お疲れ様〜」と声をかけてしまいました
(普段はそんなこと言わないんだけど)
そうしたら
「あら、ありがとう」と笑顔で返事が返ってきました

なんとなく今日は一日いい気分です

躊躇せず「思わず」声をかけられたのが
よかったね
あの時あの空間に空欄のフキダシがあって
そこに適切な言葉をはめ込めたような
そんな感じ

10月8日

二人展の準備が終わりました
絵を額装して
梱包して
宅急便で送りました


「やれやれ」と言いながら
ひとりで呑んでます

ノルウェーは喧嘩の仕方が「粋」ですねえ
投獄中の民主運動家にノーベル平和賞をあげてしまうなんて
うっとり
人口450万人の小国なのに中国の脅しにも屈せず
さすがバイキング

言論の自由は基本です

ノルウェーは、ジャズも粋です
最先端です

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new conseption of jazz / bugge wesseltoft

ノルウェー・ジャズの歴史は浅いのですが
現在、国際的に評価されている音楽家をたくさん輩出しています
その理由のひとつに豊かな音楽教育があるそうです

自由な音楽も基本ですね

10月9日

昨日のアルゼンチン戦を
ネットで検証
真面目なイタリア人監督という立ち位置が
日本人にあっているのかも
縦パスっていいねえ

10月10日

二人展の搬入

搬入はサクサク終わり
ギャラリーのオーナーと槻城さんと呑みに行きました
二人に、かとーさんの絵はエロくない(あっさりしてる)と言われ
まあ、エロくない絵が売りなので
しょうがないな〜
実は
母方の母方の家系は
セックスが嫌いな家系なのです
それを母から聞いたとき
じゃあ、俺はいやいやセックスして生まれた子供なのか!
と母を責めた覚えがあります(笑)
そういう血がちょっと混じっているせいもあるんじゃないの?
僕のせいじゃないな〜

10月11日

明日より
二人展が始まります
天気もよさそうですし
毎日店番をしてますので
是非遊びに来てくださいませ

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スカートと音霊

というエロい絵もあるのだ

10月12日

二人展初日

いらしてくださった皆様
ありがとうございます

初日は例によって
イラストレータ、漫画家による大人数宴会
いつもながらありがとうございます

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イラストレータの小林智美さんに頂いたお花です

10月13日

東京タワーを忘れちゃいけない

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今日は自転車でギャラリーに行きました
帰り道
慶応大学前の三田通りからライトアップされた東京タワー
こっちの方がスカイツリーより
色気があるんじゃないの?

10月14日

自転車通勤2日目

展覧会場で
毎日自分の絵を眺めているというのは
自分のもっとも弱い部分をみつめているような気がします

人はお互いの弱い部分でしか
わかりあえない
強い部分でそれをやったら
戦争になっちゃう
そういうことを踏まえて
引き続き絵を描いていきたい

10月15日

自転車通勤3日目

「こくどこうつう省」と平仮名で書いてある
天然ガス自動車が走っているのを見かけました
なんで「省」だけ漢字?
ゆとり教育的光景かな

10月16日

自転車通勤4日目

毎日30キロ走っているせいか
どんどん体調が上がってきました
体は使えばどんどん元気になるというのは
ほんとです

今日は土曜日ということもあって
たくさんの方がいらしてくださいました
ありがとうございます

10月17日

自転車通勤5日目

最終日です
わざわざ時間を作ってもらって
わざわざいらしていただいて
ほんとに恐縮です
ありがとうございました

いつもながら思うことは
いらしてくださった方々と
ちゃんとお話ができないことです
毎度のことながら申し訳ないです

10月18日

そうか、しっぽが曲がっていたのか

自転車に乗っているぶんには
問題はないのですが
立っていると腰が痛いので、十字式整体へ

尾骨が曲がってますね〜

と言われました
人間だって尻尾は大事ですよ
それが見えなくても

10月19日

久々に絵を更新

二人展「響く花、振える星」展に
展示した作品を全部アップしました
よろしければぜひご覧ください
もちろん販売も兼ねております

2009年個展「聞き上手な動物貸します」

2009年、2010年グループ展「宇宙へ」展、「COLOR'S」展

もアップしました

あとトップページのイラストも変えました

 10月20日

個展「かものはし亡命政府」の絵をアップしました

10月21日

向島アート展カレンダー2011年

1200円+送料80円で曼荼羅webにて販売中です
(うちのサイトでも扱っております。メールでご連絡くだされば対応いたします)

「エリカ様、高城氏と海外に滞在中、復縁も?」
というニュースをネットで観ました
うーむ、すごいな
「真相は映画で!」という
新しいメディア戦略に違いない(笑)

10月22日

アメ横でおいしそうなマグロが投げ売りしていたので
まぐろの漬け丼を作ってみる

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small craft on a milk sea / brian eno

ブライアン・イーノ、ソロとしては5年ぶりの新作
sound by movies
映像のない音楽だけの映画というコンセプトは
実にイーノらしくて素敵
前衛詩的なタイトルも相変わらずかっこいい
アルバムにちゃんとしたコンセプトがあって
ひとつの作品として仕上げてくれるのは、このあたりの世代だけです
この音楽を聞いていると
いろいろなイメージが頭をよぎります

還暦を過ぎているのにまだまだ先駆的なイーノ
僕も頑張ります

10月23日

船で輪行

日の出桟橋から、自転車と一緒に船に乗り浅草へ
プチ輪行
風が冷たくなってきました
隅田川から観る東京は、子供の頃SF絵で観た未来の街
なぜか懐かしい

10月24日

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swanlights  / antony & the johnsons

ミニマルなボーカルアルバム
天使の歌声を持つアントニー・ハガディ率いるantony & the johnsonsの
4枚目のアルバム
前作、日本の前衛舞踏家 大野一雄への思いを込めて作られた
「crying light」が話題になりました
ルー・リードも絶賛
一曲、ビョークが参加しています
などなど、いろいろありますが

この人の歌は例えようがないのです

独特の「悲しみ」が妙に心地良い
世界を悲しみ抜くというピュアな覚悟を感じます

イーノの新作と同様
じっくり聴き込みたい作品です

10月25日

お寺で打ち合わせ

お寺でお仕事の打ち合わせと
再来年(2012年)の個展のお願いを
してきました
来年は、展覧会をやらずに
じっくり絵本というかイラストストーリーを一冊分仕上げて
2012年に絵本の販売と展示をお寺でしたいと
ご住職にお伝えしてきました

もう、これで最後だ
という気分で絵を描きたいと思っております
よろしくね

10月26日

萌えになっているのか

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かとーさん、萌え絵って描ける?と聞かれたので
描けますよ、そのぐらい
と言ってしまいました
練習すればもうちょっとうまくかけるかな
練習しないけど(笑)

10月27日

うーむ、こんなものが出ていたのか
俺の許可もなしに(笑)

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metallic spheres / the orb featuring david gilmour

ジ・オーブとピンクフロイドのギタリスト、デビット・ギルモア先生のコラボ
アンビエントハウスなピンクフロイドです
こうなると僕にとっては
いいとか悪いとか
新しいとか古いとか
そういうことはどうでもよくて
毎日食べてるお米みたいに
音がするすると体に入ってきます

10月28日

アンビエントハウスな流れで
70年代クラウトロックへ

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NEU2 / NEU!

ノイと読みます(ドイツ語で新しいという意味)
1973年の作品
エレクトロニクス・ミュージックの基本
クラウス・ディンガーのハンマービートによる疾走感は
うつ病で苦しんでいた時にこれを聞いて症状が軽くなったという人がいるくらい
気分が盛り上がります
(アマゾンのレビューにありました)
これはもう音楽によるお薬です

生命賛歌

70年代のドイツのロックは未来への希望に溢れていました
この賛歌は
クラウス・ディンガーの次のバンド
La dusseldolf のアルバム「VIVA」の最後の曲
「cha cha 2000」(2000年のチャチャ)で結実します
(20年ほど前、このタイトルをそのまま使って後藤と漫画を描いたのでした)

10月29日

自転車で螺旋の彼方をめざせ

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live at Mt.Fuji / manuel gottsching

この人もクラウス・ディンガーと同様
ドイツのエレクトロニクス・ミュージックの創始者のひとり
反復音楽王です
E2-E4(DVD)というジャパンライブでは
ワンフレーズで一時間くらい平気で引っ張ってました

反復音楽というのは不思議です
ずっと同じフレーズがつづいているのに
聞く側の気持ちは螺旋を描いて
少しずつ上昇していきます

自転車を漕いでいる感じでしょうか

人間・自転車・瞑想

そして最後は手放し運転

10月30日

夕食はキムチ鍋
もう鍋の季節ですね
大量にすりごまを投入するのが我が家の基本
そしてシメは
ラーメン
太麺がいいね

10月31日

お昼ごはんは
スーパーで食材を買うつもりが
ふらふらと
吉野家の戦略的新作
牛キムチクッパを食べてしまいました
あっさりしていてなかなか美味しいです
こんなに安いと
同じもの家で作ると高くつくかも

今夜もキムチ鍋
毎日食べても飽きないな