かものはし日記 2010年9月号


9月1日

二人展のお知らせ

宇宙葬・星の音楽

来月の
10月12日から10月17日まで
ギャラリーMalleにて
イラストレーターの槻城ゆう子さんと2人展をやります
テーマは音楽

僕は
レコードジャケットを描くのが夢でイラストレータになったのですが
当時はすでにCDへの移行期
今はCDすらない時代です
果たせなかった夢をこめて
今回はレコードジャケット風に
全部正方形の絵を描いてみようと思っています

9月2日

なんでも自力

視力回復ヨガなるものを試してみました
効果は意外にも直後にあらわれます
心なしか視力が上がったような
視界があかるくなったような
老眼気味でしたが、細かいところも見えるようになりました
目だって
筋肉で動かしているわけですから
ちゅんとストレッチをしてあげないといけないのですね
目が疲れたときは
目玉をぐるぐるまわしましょう

9月3日

ギャラリーMalleにて、お酒のセミナーに参加

今回のグループ展は
宮城の酒蔵、一ノ蔵が協賛ですので
一ノ蔵のお酒が呑めるセミナーがあります
いろいろな種類のお酒をいただけるのです
いくつかはとても美味しかったのですが
酔っ払ってくると
なにが美味しかったのか記憶が・・
でも
僕はやはり
日本酒より泡盛が好き

ということで2次会は泡盛
ちょっと呑み過ぎました

9月4日

小さい秋みつけた

メディアはこぞって「小さい秋」を見つけようと
必死です
空がちょっと高くなってきたとか
ツクツクボウシの鳴き声が聞こえてきたとか
朝晩は涼しくなってきたなんてさ
秋のプロパガンダです

9月になってさらに暑くなってきました
秋だという宣伝だけしても
涼しくはならないよねぇ

9月5日

新宿世界堂へ

来月の2人展の準備は整いました
あとは絵を描くだけです・・

この暑さの中絵を描くわけですから
気分的に青っぽい涼し気な絵が増えそうです
ちょっと暖色系は使いづらいかも

9月6日

一日30分以上自転車に乗っていると
ED(勃起不全)になるかも、と週刊現代の記事

自転車は陰部をサドルで圧迫しますから
そういうこともあるでしょう

なっちゃったら仕方あるまい(笑)

9月7日

明日は雨?
ほんとかな〜
雨乞いも込めて雨の絵を描いてみました

9月8日

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水葬・雨の音楽

久々の雨です
この雨で季節が進むといいな〜
気象予報士の森田さんが
ラジオで
涼しくなるのは12月からかも
と恐ろしい長期予報をしていましたが・・

雨と女の子という連作が描きたい

9月9日

向島アート展、開催!

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9月13日から26日まで
向島界隈でアート展が開催されます
詳細はこちら

僕の作品は、カフェみづきにあります
水彩画2点

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向島探偵事務所3 「罪悪感の雨に咲く花」

去年と同様、向島探偵シリーズ
いつか漫画かイラストストーリーで描きたいな〜
と、ダシール・ハメットを再読しながら夢想中
(ハメットはハードボイルドの基本です)

ミニキャンバス展はカフェ雲水
はがきの半分以下のミニキャンバスに絵を描いて
テーブルの上に展示をします
僕は3点ほど描きます

建造途中のスカイツリーを眺めつつ
スパイスカフェでランチ
(スパイスカフェは、人気店なので要予約です。
ここは、友人のクニタケショウさんの作品が飾られてます)
曳舟、向島のレトロな商店街を散歩しつつ
カフェ雲水やカフェみづきで
コーヒーとスイーツ
なんていうコースはいかがでしょう
涼しい日を選んで
お出かけくださいませ

9月10日

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ハメット/ガラスの鍵(池田真紀子 訳)

ちょっとづつ読むつもりが、ついつい一気に最後まで読んでしまいました
光文社の古典新訳シリーズ
古典ならではの物語の強度を感じました
ろくでもない世界の中で
ろくでもない人たちが生きていく
こんな世界でもなんとかバランスを取っていられるのは
大切なモノがなにかひとつある(お金以外)
大切な人がだれかいる
ということだけです

大切な人も大切な何かもない人が増えると
世界は壊れます

9月11日

向島アート展搬入

アート展のメイン会場、鳩の街商店街に
小沢一郎と田中真紀子が来ました
何しに来たのでしょう
狭い路地は、報道陣とSPでいっぱい
テレビの報道カメラマンって結構図々しい
(荷物を置かせろとか休ませろとか)
大した報道もしていないくせに

9月12日

向島アート展搬入2

カフェ雲水のミニキャンバス展の展示

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テーブルの真中に40個ほどのミニキャンバスが並びます
(手前、右の3つが僕の絵です)

その後、古民家雑貨屋、CONERUさん
超人気カレー屋、スパイスカフェさんに
絵を搬入して今日は終了

終了後は、ちょっとビール
今日も暑かった

全体的に去年よりクオリティが上がっているような気がします
特に若手作家の進歩がめざましいな〜
いよいよ明日より開催です

9月13日

向島アート展搬入3

今日はこぐまです
築80年の元薬屋さんだったところをリフォームした
古民家カフェ
(火曜日、水曜日がおやすみなのでご注意ください)
ここは、アクセサリーやお面、バック、豆本、陶器などの立体ものがメインです
作品はその場で購入、お持ち帰りができます
是非いらしてくださいませ

9月14日

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来月の二人展のDMのデザインが出来ました
タイトルも決まりました

「響く花、振える星」展

振えるは「ふるえる」と読みます
ホントは、震えるという漢字が正しいのですが
イメージが合わないので、誤用覚悟でこの漢字を使いました

9月15日

神(光明)とは物語のことである

民主党の代表選挙は
官僚とマスコミが結託して
「小沢悪し」の物語をつくりあげ
官僚にとって都合のいい管さんが勝ちました
(というふうに見えました)

人は言語というOSを使っているゆえ
物語でしか世界を理解することができません
物語は神のごとく君臨し
人を魅了します
(神そのものも物語だしね)
いったん物語に支配されてしまえば
それは先入観となり
どんな状況においても
物語というものさしのみでしか
世界を測れなくなります

虚心とは
どの物語を選択するかではなく
どの物語にも依存しないしなやかな魂をもつこと
光に依存しない生き方
暗闇の中でも平然と歩いていけること

物語に依存するから
本当の現実と矛盾が生じて
無駄な葛藤をしちゃうんですよね

9月16日

秋の雨

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小雨が降る中、自転車で向島へ
白鬚橋より
雨雲が掛かっているスカイツリー
なかなかかっこいい
てっぺんが見えないので軌道エレベータに見えるじゃないか
と夢想

容赦のない夏が終わり
ようやく秋です
「国民は管の戻りで肌寒い」
ラジオでやっていた川柳です(笑)
せっかくの気持ちのいい季節ですから
風邪などひかないようお気をつけくださいませ
向島にも遊びに来てね

9月17日

ここ数日の涼しさで
二人展の準備がぐぐんと進みました
なんとかなりそうで、ちょっと安心

9月18日

紙のバイキング

向島展に参加してくださっている店舗、チクタク商店さんで
紙のバイキングなるものに参加しました
好きな紙をいろいろ選んで
一冊のノートにしてくれます
1冊350円とお値段もお手頃
21日までです
是非

9月19日

向島アート展、オープニングパーティ

お店では
どうすればこんなまずいパスタが作れるんだ
というようなものが出てきましたが
とても楽しいパーティでした
二次会は
どうすればこんなまずいタコの酢漬けが作れるんだ
というようなものが出てきましたが
とても楽しい二次会でした
食べ物より人間のほうがずっとおいしい
そういうことです

9月20日

東京土人な音楽

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secret rythems

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secret rythems 2

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secret rythems 3

ナイン・ホーセスのburnt friedmanと元カンのドラマーjaki liebezeitの
アンビエントでエレクトロニックでちょっとジャジーなデュオ・アルバム
jakiの手数の少ないドラムが気持ち良くて
これを聞いていると
とても仕事が進みます
その時の身体感覚にあった音楽を見つけるのは結構大変
僕には、このスカスカで抜けのいい
インチキ民族音楽のようなドラムが
合っているような気がします

しょせん
インチキな都会人ですから(笑)

9月21日

気がつけば官能イラストレータ

気がつけば
今年は毎月官能小説の挿絵を描いています
(去年までは年に数回でした)
もう官能イラストレータと名乗ってもいいんじゃないかな(笑)
実を言えば
僕の絵は、どう描いてもさほどエロくならないので
小説NONという一般誌に載せやすい、ということ
あんまりエロい絵だと読者がびっくりしちゃうそうで
ある程度オブラートに包んだような絵が求められるわけです
そういう意味では
ほんとの官能イラストレーターじゃないんだな〜(残念)

エロスってある種の執着だもんね
そういうものは僕の中にはないんだ

9月22日

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neil young / le noise

毎年
ニール・ヤングの新譜がやってきます
60歳を過ぎて
いろいろなこだわりがなくなって
音楽が彼の体を通りやすくなったような
そんなふうに感じます

ダニエル・ラノワがプロデュースというのも売り
ノイジーなギターの音色と透明な声は
相変わらずの美しさ
ロックというのは、成熟しないからロックなわけで
これは
成熟してもなおロックという
稀有な例です

9月23日

マルタの鷹 / ダシール・ハメット

子供の頃読んだハードボイルド小説の古典をなぜか再読
なぜ再読なんかしたのだろう、謎です(笑)

登場人物たちは誰も本当のことを言わない
嘘の中から真実を見つけるのではなく
つじつまの合う嘘を選択するおはなし
つじつまの合う嘘をつくには必ず生贄が必要なのです

誰が生贄にされるのか

まさしく現実の世界ですね
なぜ世界はこうなっちゃうのか
その根本的な問題を考えるのにはいい小説かも

9月24日

なんの特徴もないっていいことかな

性格って
その人の持つ恐怖心のことのような気がします
何に怯えているのか
何を恐れているのか
そこにその人の特徴が垣間見える
なんの特徴もない性格の人がいるとするならば
その人は何も恐れていないということでしょう

9月25日

明日のうどんの会に備えて
向島周辺でチラシのポスティング
正面玄関に鍵のあるマンションに
つい駐車場から侵入してしまったらしく
管理人のおじさんに怒られる
「こら、何をしているんだ」
というふうに叱られたのは
高校生以来ですね(笑)

9月26日

向島アート展最終日
今回も無事終了しました

いらしてくださった皆様ありがとうございました

今月は呑んだな〜
よい友人たちに恵まれた
よいお酒でした
感謝です

9月27日

イラストレータ、小林智美さんの個展へ

ルドルフ・シュタイナーの著書に
「色彩の本質、色彩の秘密」という本があります
その中で
色彩は
人間を物質的事象から精神的事象へと
導く力があると書かれています
まさしくそんな絵たちです

元気になったので
引き続き二人展の準備

9月28日

暴力的な夏は終わりましたが
夏から秋への切り替えも暴力的です
今日は
大野隆司さんの個展に伺うつもりが
久々に
季節の変わり目の腰痛になってしまい
おとなしく家で、二人展の宛名書き
毎日ストレッチをして
腰回りの筋肉を鍛えているはずなのに・・
最近の暴力的な季節の変動には対応できませんでした(泣)

秋の輪行に向けて
3レイヤープルオーバーを買いました
浅草にある自転車乗り専門の洋服屋さん
rin project
ここのお店は
ずっと同じものを売るというのが基本だそうです
安易なモデルチャンジをしません
着潰したらまた同じものを買うことができます
自転車用のトップスやパンツは派手なものが多く
日常では着られないのですが
ここのはシンプルで普段着としても使えます
http://www.rinproject.com/
おすすめ

9月29日

大野隆司さんの個展へ

久々に大野さんと呑みました
写真家ののりちゃんと豆本のあずきちゃんも一緒
楽しい夜でした

癒し系版画家の大野さんには珍しくダークな作品「河童」(新作)がおすすめです
過去の作品もたくさん展示されていました
87年あたりの作品がとてもよかったので
「大野さん、ここがピークですね。」
と暴言を吐いてみました(笑)
僕なりのエールのつもりです
あと10年以内にもう一山おねがいしますね

そうそう
今日は携帯電話から
突然
聞いたこともないような音が鳴り出し
壊れたのかと思いきや
緊急地震速報でした

なんかSFチックだねえ

9月30日

境界線上での正しいやりとり

今月は境界線上でもめてましたね

どうも民族主義というものが好きになれません
宗教も文化も
着ているものが違うだけで
たいしたもんじゃないんだよ
民族の誇りとか神様がどーしたとか、どーでもいいのだ
中身はみんな同じ「ぐだぐだな」人間なのです

プライドのぶつけ合いからではなく
おたがい「ぐだぐだ」から付き合いはじめましょうよ

「どうよ、あんた?」
「いや、だめだめだよ」
「あ、俺もだめなのよ、気が合うね、あはは」
みたいな(笑)