かものはし日記 2010年1月号


1月1日

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします

大晦日は
上野浅草界隈をはしご酒
元旦は
七福神めぐりをした後
帰宅して
「獺祭」(だっさい)という
発泡性にごり酒を飲みました
(飲みやすくてとてもおいしいです、お勧め)

そうそう
今年のテーマですね
酔っ払っているので明日・・

1月2日

秋葉原へ初詣

秋葉原でお買い物
不景気でも秋葉原は
人でいっぱい
もともとここは秋葉社という神社があり
秋葉原駅内に分祀されております
秋葉原の駅を降りただけで
神社にお参りしたことになるのです
萌えキャラの巫女さんもいっぱいいるし(笑)
浅草寺よりにぎわっているかも

1月3日

凶暴さとかわいさ

http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=4efqZjbf2rk

泳ぐホワイトタイガーをみながらお絵かき
今年は
3月の新宿経王寺での個展がいちばんの山です

やはり
今年のテーマは
「黙々と・・」かな
何があろうがなかろうが
絵描きは黙々と絵を描く
それしかないもんな〜

1月4日

ようやく
世間は平常運転
ようやく
グループ展の案内はがきの宛名書きも終わりました
(年賀状併用ですみません)
そうこうしているうちに
グループ展の搬入が来週の月曜日
月をテーマにといいながら
月ものは一枚しかありませんが
スペースオペラっぽいもの
星の化石
天の川の源流管理官(描きなおし)
など全部で4点


是非遊びに来てくださいませ

1月5日

初夢

クイズ番組で
エアコンが当たる夢を見ました
これがたぶん初夢?

なんでエアコン
エアコンなんかいらん(笑)
部屋に付いてるし

1月6日

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バット・ボート大破

某過激な環境保護団体の
新型高速船が日本の調査捕鯨船に体当たりして
大破
こんなハリウッド映画のワンシーンのような
ばかげた世界に生きていると思うとがっかりしますね
人は他の生き物を食べないと生きていけないし
それぞれの民族が
それぞれの場所にあった
宗教観、世界観で生きているのです
それを尊重しつつ
世界のバランスを取るのが
まっとうな地球人としてのあり方のはず

ちなみに
この船のデザインが
ハリウッド映画バットマンのバット・モービルに似ているのは
この船の出資者がハリウッドのビジネスマンだから?
子どもっぽいにもほどがあります
妄想(SF映画)は妄想から出てはいけない
それが品性というものです

1月7日

新橋のCM会社へ打ち合わせ

久々に自転車に乗ったので
ちと疲れました
ちょっと乗らなくなると
体はすぐになまるようです

個展が終わったら
自転車で房総半島一周(400キロ)とかしたいなあと思っているのですが
こんなことではいかんな

1月8日

流れ星

NASAとESA(欧州宇宙機関)は
太陽観測衛星SOHOがとらえた
彗星が太陽に飛び込む映像を公開しました
http://sohowww.nascom.nasa.gov/pickoftheweek/old/05jan2010/

太陽の重力場にとらえられた彗星の描く軌跡が
とても美しいのです
是非うっとりしてください

1月9日

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3月の個展のタイトルは
「かものはし亡命政府」です。
音叉を持っているかものはしが国旗?
テーマは共鳴とボーダーレス
ほ乳類なのに卵を産むボーダーレスな生き物かものはしが
マスコットキャラクターです

1月10日

額装が終わって
明日の搬入の準備が終わりました
ぜいぜい・・

1月11日

明日よりグループ展です
よろしければ是非いらしてくださいませ

僕は初日と土日はほぼいると思います

1月12日(火)〜1月24日(日)
12時から19時まで
(最終日は16時まで)

会場
ギャラリーMalle

月曜日は休廊です
ご注意ください

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天の川源流管理官(テイク2)
少しシンプルになりました

1月12日

今日は夕刻
ささやかながらオープニング・パーティがあるようです
その後は呑み会

是非いらしてくださいませ
 ・

いらしてくださった方々
とても寒い中ありがとうございました

1月13日

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テラサイクル・ブルース

3月の新宿経王寺での個展のメインビジュアルです
ボーダーレスな民族音楽ジャズというイメージです
とりあえず今回は
人間をたくさん描くというのがテーマ
たくさん描けば
少しは人間がうまくなるかな
なにかもっと自分が他者が理解できるかな
という感じでしょうか

3月14日

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3月の個展+LIVEの詳細をトップページにアップしました
ライブのメンバーのプロフィール等が載っております
是非ご覧くださいませ

携帯が接触不良らしく
たまに画面がでてこなかったりするので
機種変更しました
お店に行って
早口のお姉さんの言われるがままに
機種が決定
もともと携帯には愛がないので
どうでもいいのです
電話とメールが出来ればよいのですが
気がついたらワンセグ付き
テレビは捨てたのに
また舞い戻って来ました(笑)

風邪をひきそうですが
足湯などをして
なんとか踏みとどまっています

風呂場に机を持ち込んで足湯をしながら
絵が描きたい(笑)

1月15日

地震国日本の精神性

スカイツリーの耐震技術に
日本古来の宮大工の技術が使われているそうです
、(鉄骨内部に作られる直径8メートルのコンクリート製の円筒は、五重塔の中心にある心柱(しんばしら)に当たる)
古くから日本では地震に対応した木造ハイテク建物が作られていたんですね
日本の匠の技にうっとりです

建物は
きっちり作っていかんと言うことです
きっちり作られた物は
じつはもろい
緩んでいる部分がないと
余計な力を逃がせないのですね
これは人の心も一緒
日本人に生まれたからには
ちゃんとしなくては、と思わず
大地の動きと連動して
ゆるゆると揺らいでいないといけません

1月16日

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ギャラリーMalleの守護猫

むくむくしてます
去年の春の個展の時は、かわいい子猫でしたが
あっという間にこんなふてぶてしいおっさんになってしまいました

宴の後
恵比寿駅で
参加メンバーのさかうえだいすけさんと恒例の
腕を組んでおじさんスキップ
その辺にいた知らないにーちゃんも気に入ったらしく
一緒にスキップ
これは、流行ると思うな(笑)

1月17日

さかうえさんと「おじさんスキップ倶楽部」を作ろうと
相談中
どうです、あなたも?(笑)

明日はお休みです

1月18日

指を切りました

キャベツの千切りをしていたとき
右手親指をざっくり
血がどくどく出て
傷口を除くと白い腱のようなものも見えるけれど
救命病棟24時ファンのわたしとしては
こんなささいなキズで病院へいくと
お医者さんの迷惑になるのではと(笑)
しばらく
ティッシュを当てて止血をしながら
とりあえず
ご飯は食べて考え込んでいたのですが
いっこうに血は止まらず
明日は、仕事関係の人と呑み会もあるし
やっぱり病院へ行くことにしました
結局
4針縫って
今日はお酒はダメですが
明日は大丈夫だそうです

よかったよかった

怪我をして
病院に行ったのは生まれて初めて
化膿止めなんて
生まれて初めて飲みました

利き腕ではないので
仕事に支障がないのは、不幸中の幸い

今年はいろいろありそうだな〜
という予感

1月19日

SMクラブってどんなところ?

今日のお医者さんは
お酒は呑んじゃいけないよとおっしゃいましたが
そういう訳にはいかず
(15年ぶりに合う人もいるわけだし)
しこたま呑みました(笑)
二人のCMディレクターを
いつもの上野のガード下の屋台にお誘いして
お湯割りを呑みながら
仕事の話をしつつ
くだらない話も

15年ぶりに会ったディレクターの方(既婚者)は
SMクラブに通っているそうです
大声で話すので
周りのお客さんがびっくりしてましたよ


1月20日

境界線

ネットで検索した限りでは
怪我をするということは抑制したエネルギーを鬱散させる手段
というのが野口整体的解釈のようです
本人の不注意とはいえ
外的な要因を含む怪我までもが
ぼくという生命体のバランスを取るための「症状」であるのなら
それは
本人と世界との間に境界線がないということです
森の一軒家で病人が出ると
家の周りにその病人に効く薬草が生えてくるという
ネイティブ・アメリカンの素敵なお話もあります

僕は
意識的だが無意識的だか
境界線というものをはっきり描かない描き方が好きなのですが
(次の個展のテーマもそれですが)
それは
世界と繋がりたいのか
それとも
世界は繋がっているのか
どちらなのかわかりません
こうやって絵を描き続けていれば
いつかそれが「実感」できるのでしょうか

1月21日

すまんな

おお、今日は後藤の誕生日だ
お祝いの電話をしました
心の中で(笑)

1月22日

なんでも自分でやってみたい衝動

ざっくり切った指は(医者にもらった薬なんて飲まなくても)順調に回復し
もう手洗いしても大丈夫なまでになりました
抜糸は来週
でも
うちにある電子工作用のニッパーがあれば
自分で抜糸ができるんじゃないのかな
と思ったりして

きっと怒られるから
やりませんけど

1月23日

春のジャズ

お昼は
タラの芽天ぷら蕎麦を食べました

タラの芽、ふきのとう、菜の花、こごみなど
春の食材は、なぜだかみんなほろ苦い
がつんと来るような苦みではなく
スイングジャズの裏拍のアクセントのような
そんな苦み

1月24日

グループ展「宇宙へ・・」展
無事終わりました
いらしてくださった皆様
ありがとうございます
お会いできなかった皆様
すみません

3月の個展で是非
よろしくお願いいたします

1月25日

大きい病院は
同じ怪我でも
診てくださるお医者さんは毎回変わります
お医者さんはその都度
カルテを見て今までの経過を把握しているようです
今回の怪我で
カルテには、3針縫ったと書いてあるのですが
実際は4針縫ってます
「あれ?カルテには3針ってかいてあるのに、4針縫ってある。」
とお医者さんが言うので
すかさず僕は
「1針、サービス期間中ですか?」
と軽く笑いを頂こうとしたのですが
無視されました

ヤブ医者だな、こいつは(笑)

くだらない笑いで
人は癒えていくのだ
そんなこともわからないなんて

1月26日

「孤独」という売り物

今回のグループ展はこのメンバーで2回目でした
1回目でメンバー同士が仲良くなり
2回目を行うこととなりましたが
3回目はありません
とMalleのオーナーに言われました
グループ展は、同じメンバーで回を重ねれば
あるなれ合いが生じて
ただ楽しいだけになってしまいがち
こーゆう仕事は
素敵な「孤独」を売るのが商売
なれあいを売るわけではありません
作家とそれを観に来てくださる方とのお互いの「孤独」が響き合ってこそ
成立する関係性です
その辺りをきっちり理解しているオーナーはさすが
今週末
友人のアコーディオン弾きのライブに行こうと思っています
もうすぐ
初めてのアルバムを録音するそうです
ひとりで
苦しんだ末に生まれた音楽
楽しくやればいいじゃん、では、「音楽」は生まれないのです
苦しんで苦しんで
苦しみが楽しくなるまで(マゾ?)苦しんでこそ
「孤独」は売り物になるのですね


1月27日

アバター(3D映画初体験)

映画好きの友人と一緒に観に行きました

惑星パンドラの設定がなかなか素敵です
すべての生物かどうかは不明ですが
大きめの生物には
他の動植物の精神とアクセス可能な触手が付いていて
生体電気的なネットワークで結ばれ
巨大な樹はすべての記憶を蓄えたサーバーとして機能し
いわば惑星全体が
一つの脳、一つの生命体として描かれています
(ガイア仮説ね)
この星の霊長類的存在である狩猟民族ナヴィは
ネイティブ・アメリカンやアボリジニのような
自然と調和した生き方を尊び
動物を殺すときも
決して苦しめず感謝と祈りをささげます

映画の前半はとても素晴らしいのですが

最終的に
おたくっぽいSFベトナム戦争と化するのは残念です
(巨大な樹をミサイルで破壊するシーンとかほんとに酷い)
どうせなら
惑星パンドラを架空のドキュメンタリー映画風に取って欲しかった
CGとはいえ
パンドラの自然はとても美しいのです

エンドクレジットで
コリン・ウイルソンの名前があったのにはびっくりしました
コリン・ウイルソンと言えば
アウトサイダーという著書が有名なちょっと変わった思想家です
20代の頃、ちょっとはまりました
SFと神秘主義、至高体験、右脳の冒険、オカルト、賢者の石、ルドルフ・シュタイナーその人物とビジョン
などなど
新楽観主義というか
実存主義的な思考の罠から抜け出す方法を説いた方
ひょっとすると
パンドラの精神的体系は
彼によるものかもしれません

3Dっていうのは、どうでもよかったです
この映画は3Dにしなくても
十分圧倒的です
凄すぎて疲れました

しかし映画って
最終的には全部CGになっちゃうのかな
それはそれで大問題

1月28日

誕生日に思うこと

「心は、我々の人生に起きる事を按配(コントロール)している」
というのは、コリン・ウィルソンのお言葉
たぶんこの世界の真の支配者は「心」です

占いが当たるのは
心というものをある程度体系化しているから
占いが当たらないのは
心のすべてを全部体系化できないから
自己啓発系は
心のあり方を法則としてとらえ
それを利用して
「幸せ」になろうとしている
(引き寄せの法則って言うやつ)
クルシュナムルティ、仏教、カスタネダの著作(ドンファンシリーズ)
はコントロールされた心を牢獄ととらえ
ざわめく心をおとなしくさせることで
(瞑想、もしくはドンファン流に言えば「世界を止める」)
心から自由になろうとしている
そして
心から解き放たれた自由な魂の行為を愛とか慈愛と呼ぶ
僕は「直感」と呼びたい

そして
心の正体は、「言葉」である

占いに当たってしまうことを
恥だと思える
そういう自分に私はなりたい(笑)

1月29日

献血と世界平和

ざっくり指を切って
血がどぼどぼ出てきたとき
気が動転したというよりは
数日間いらだっていた気分が静まり
何か不思議と気持が落ち着きました
よけいな力が抜けた感覚
その感覚は今も続いています
女性は毎月血を流すことで
精神を安定させると
整体師、野口晴哉の「女である時期」に
書かれていましたが
男にはそれがありません
また今度いらいらしたら
もう一度指を切るわけにはいかないし(笑)

献血とかいいかもしれません
献血による
余剰エネルギーの発散

いらいらして好戦的になった男たちは
たまに血を抜いてもらいましょう(笑)
世界平和のためにもなるかもしれません

1月30日

息継ぎ

友人のアコーディオン弾きのライブ
曳舟、ラブガーデンへ

アコーディオンの蛇腹が
息継ぎをする瞬間
(蛇腹がびよーんと伸びて縮む瞬間ね)
その息継ぎポイントをどこにするのか
それがとても
大切な気がします
息を吐いて
息を吸う
呼吸は生命のリズムです

絵の線も
息継ぎのポイントがあります

1月31日

リュートと宇宙

100131.JPG - 10,224BYTES

rolf lislevand /  diminuito

新しいアレンジで演奏された古楽
イタリア・ルネッサンス期の音楽です
リュートの音が素敵
確かガリレオ・ガリレイのお父さんはリュート奏者
ガリレオは
子どもの頃から音楽に親しんでいたからこそ
その音楽的感性が
天文学に地動説という新たなビジョンを提示できたのでは
と勝手に思っています

「宇宙は音楽で出来ている」のはじめの一歩