かものはし日記8月号
8月1日
毎年恒例の経王寺での慰霊法要です
戦没者に捧ぐ
慰霊法要朗読劇「ヒロシマ」
8月8日(土) 新宿経王寺本堂
1回目 14時開演(開場13時30分)
2回目 18時開演(開場17時30分)
入場無料です
よろしければ是非いらしてくださいませ
8月2日
今日も雨ですね
はっきりしない夏らしくない日々が続きます
江東区深川
福田紀子さん(イラストレーターの鉛筆ツール使い)と高田弘さん(人形作家)たちのグループ展へ
カエルと水辺の生き物たちをテーマにした作品展です
カエルは猫に次ぐ人気のモチーフらしいです
8月3日
ビルとビルの隙間に咲く花
今日は「隙間」の可能性について考えていました(笑)
8月4日
数年ぶりにking crimson
DGM(king
crimsonのオフィシャルサイト)を久々に覗いたら
2008年のシカゴでのライブがダウンロード販売しているので
聞いてみました
去年辺りから新メンバーを加えての再起動です
といってもほとんど同じメンバー
ロバート・フリップの人望のなさがうかがえますね(笑)
(ま、天才だからしょうがないです)
まだ新曲がないのも寂しい
エイドリアンのボーカルが
年齢のせいか、かすれ気味で
そこがなんとも渋いです
メインメンバーはほとんどアラウンド還暦
大人の成熟したロックを期待します
猫影少女
隙間に立つと影が猫になる
8月5日
テロリストのすすめ
仏教が好きなのは
なんとなく反社会的だからかもしれません
仏教において「分別がある」というのは
あまりいい意味では使われないそうです
私と私以外を分けるということ
それは
優劣や好き嫌いを生みだし
自意識を強化すること
過去は悔やんでも変わらないし
未来は悩んでもわからない
かなわぬ欲望が折り重なってストレスとなるだけ
お金や物や自尊心の追求は
結局
資本主義社会のシステムを強化することに他なりません
ゆえに
「欲しい」という気持を鎮めることは
反社会的行為となります(笑)
そう言う意味では、ダライ・ラマは素敵なテロリストだし
中国政府が躍起になって
つぶそうしている気持もよくわかります
「欲しい」という気持を減らせば
社会のシステムは崩壊し
世界は変わります
夏が恋しい
今朝も
晴れてはいるけれど
なんとなくどんよりとしています
夏はどこに行ってしまったのでしょう
8月6日
そうそう
昨日は高田美苗さんの展覧会場で
ルー大柴さんと握手しちゃったのでした
トゥギャザーしてしまいました(笑)
john zorn / alhambra love songs
相変わらずの多作ぶりと引き出しの多さには
驚きを通り越して呆れるばかりの
ジョン・ゾーンですが
今回はなんとピアノトリオ
マイク・パットン、クリント・イーストウッド、テリー・ライリー、デヴィッド・リンチらに捧げた
ジョン・ゾーンのピアノ・トリオのための作品集(2009)。
いつものアヴァンギャルドさもインプロヴィゼーションも一切ない
イージーリスニング風の作品ですが
とても彼らしい哀愁に満ちた作品に仕上がっています
無名のピアノトリオですが
とても素敵なアルバムです、いやほんと
ECM系のピアノトリオに飽きた人は是非
僕はしばらく愛聴しますよ
8月7日
曳舟幻想
昨日は
ジュエリーデザイナーの友人をつれて
墨田区の向島、曳舟まわりを案内しました
このあたりは
古くからプレアディス星系の貨物を扱う宇宙船の交易で栄える港町です
キラキラ橋商店街の真ん中辺りにある
もつ焼き屋きくのやの店主は
とある星からここに移り住んで500年
「地球はいいとこあるよ。」
と申しておりました
・
大原麗子さんが亡くなりました
子どもの頃から大好きで、僕の初恋の女性の一人です(笑)
孤独な鳥の条件は五つある
一つ 孤独な鳥は、高く高く飛ぶ
二つ 孤独な鳥は、仲間を求めない
三つ 孤独な鳥は、くちばしを天空に向ける
四つ 孤独な鳥は、決まった色を持たない
五つ 孤独な鳥は、優しく歌う
これは、大原さんが
徹子の部屋で、一番好きだと言っていた詩
徹子さんに「寂しくないんですか」と聞かれ
「誰だってさびしいんじゃないんですか?」
と言ったそうです
(大原さんが朗読したこの詩の音源ってないのかな)
僕はこの詩をカルロス・カスタネダの著書で読んだ記憶があるので
ヤキ・インディアンのシャーマン ドンファンの言葉だと思い込んでいましたが
中世スペインの詩人サン・ファン・デラ・クルスの詩らしいです
8月8日
午後は、経王寺で
戦没者慰霊法要「ヒロシマ」
毎年重たい朗読劇が展開される慰霊法要ですが
今年もいい感じでした
重いテーマでも抜けがよくてさわやかなのは
ご住職とスタッフの人柄でしょうね
夜は
向島アート展のうちあわせ
アート展は9月1日から30日の一ヶ月間です
墨田区の向島や押上にある六カ所のカフェギャラリーに
30人近いアーティストが作品を展示し
イベントなども行われます
詳細はおってお知らせします
是非いらしてくださいませ
8月9日
john zorn / O'o
オーオというハワイの鳥をテーマにしたアルバムだそうです
マーク・リボーやジョーイ・バロンなど
メンバーは相変わらずの強力アヴァンギャルドメンバーですが
音楽はとてもかわいく仕上がっています
つい先日はピアノトリオを出したばかり
ジョン・ゾーンのこの無節操ぶりな音楽展開には
なぜだか
「愛」を感じちゃいますね
一本スジを通すより
何でもありの方がいいのかもね〜
(いや何でもありだけど、スジも通っています)
8月10日
寂しさとは抜けの良さのこと、かな
8月11日
stolas : the book of angels
ジョン・ゾーンプロデュースで
いろんな人がマサダの楽曲を演奏するシリーズ
(マサダとは、ユダヤ音楽を取り入れたジョンのジャズユニット)
12番目
品の良いユダヤ系哀愁ジャズ
マサダのメンバーになんとジョー・ロバーノが参加してます
ちなみに
天使の本というこのシリーズ
メインタイトルは全部悪魔の名前です
mark feldman, uri caine, greg cohen, joey baron /secrets
これもジョン・ゾーンプロデュースの
クレズマー・ジャズ
(クレズマーは、ユダヤの民謡という感じですかね)
uri
caineのピアノの疾走感が聞き所
mark feldmanのヴァイオリンは相変わらず美しい
世の中は、ユダヤだ、なんとか原理主義とか
いろいろ敵対関係にありますけど
音楽だけは、そういうのとは無縁ですね
どの国の音楽を聴いてもすばらしい
この星に音楽があってほんとうによかったよね
8月12日
今日は
いつもお世話になっている
ギャラリーMalleのペンキ塗りのお手伝い
体を動かし汗を流す
労働ってこういうことだよね
8月13日
こけし展搬入
明日より23日まで
松戸のギャラリー「宇」というところで
総勢90名のクリエイターが絵付けをした
こけしが200本以上並びます
(大野隆司プロデュース)
ほとんどこけしの形の痕跡すらないものもあります(笑)
こけしの現代アート展です
よろしければ是非
8月14日
1024ビットの風になって
無料のブログというのは
本人が亡くなってもずっと残っているのです
2年前亡くなった友人のブログが
まだ残っています
ちょうどお盆だし
ちょっと覗いてみました
ここは、ブログではなく有料のHP用レンタルサーバなので
僕が死んじゃうと
綺麗さっぱりなくなります
(注)コンピュータで使われている2進法は、2の10乗で位があがるので
1000の風ではなく1024ビットの風となります)
8月15日
そろそろ
向島アート展の絵を描かないと・・
テーマは
向島、下町、猫、スカイツリー、そして迷宮(ラビリントス)
・
charles lloyd / fish out of water(1989年)
a fish out of waterは、陸に上がった魚と訳されますが
慣用表現で、「落ち着かない」という意味だそうです
forest
flowerという傑作アルバムを66年に出した後
しばらく隠遁生活をしていたらしく
23年ぶりのアルバム
それゆえ、「落ち着かない気分」だったのでしょうか
その割には、すばらしい出来です。
彼のサックスは
とても瞑想的
虚心というか
ぽっかりとした抜けの良さ
あー、もう夏も終わりか〜
という気分に合うかも
8月16日
大人のトライアスロン
トライアスロンは、水泳、自転車、マラソンですが
僕の場合は、自転車、水泳、居酒屋
となっております(笑)
8月17日
京王線千歳烏山の駅のホームに立っていたら
ホームのフェンスを超えて路地をはさんですぐ目の前にある立ち飲み屋のおやじが
しきりに声をかけてきます
いや、俺はこれから電車に乗るのだ
急行から各駅に乗り換えるためにここにいるのだ
仙川に行くのだ
人と待ち合わせをしているのだ
駅の中にいる人にまで
客引きをするなよ
降りそうになっちゃうじゃないか(笑)
8月18日
john zorn / the dreamers
これは、去年のアルバム(O'oと同じ雰囲気のサーフ・ロック風ジャズ)ですが
彼は年間どのくらいのアルバムを出したり、参加したりしているのでしょう
ちょっと追い切れません(苦)
天才とは量である
(スピードでもある)
と誰かが言っていました
天才とは、躊躇しない人
思いついたアイディアがどんどん実体化する人です
構想何年なんて言う輩は、才能がない証拠だそうです(ぐさっ)
躊躇しなければ
誰でも天才になれると思います
周りを見て
馬鹿にされやしないかとびくびくせず
誰かに尊敬されたいとも思わず
直感と行動を直結させる
思考を介在させない
ジョンの無節操ぶりを見習いましょう
8月19日
政治家と官僚
男女は
結婚すると
妻は、賢く保守的な官僚となり
夫は、ふがいない政治家になります
家庭を築くとはそういうこと
それゆえ国家のシステムも、これに準ずるのです
官僚から政治を取り戻すと
民主党はいいますけど
そう言う場合は、あなた方の夫婦関係もちゃんと公開してくださいね
夫婦の関係性がそのまま
官僚への対処の仕方となります(笑)
小泉さんがめちゃめちゃなことができたのは
結婚していないから
ま、しかし
古い意味での結婚という制度が崩壊しつつある今日この頃
ほおっておいても
官僚政治も崩壊するでしょう
男と女の役割分担を固定せず
もっと流動的な関係にしないと
国家全体のシステムだって変わらないような気がします
と半分冗談みたいなことを書きましたが
半分本気です
で、誰に入れればいいのだ
8月20日
the bad plus / prog
編成はジャズのピアノトリオですが
RushやTears for fearsの曲のカヴァーが入っていたり
(デヴィッド・ボウイのLife on
marsも)
ロック色の強いジャズアルバム
ロック色が強くても
うるさくならずピアノトリオらしい静謐さを維持するところが
すばらしい
http://www.youtube.com/watch?v=OruzDa0He-g
8月21日
パティ・スミスの映画が公開されるそうです
夫と弟を亡くした1995年以降の10年間を綴ったドキュメンタリー
パンクの女王です。
愛は、つねに反体制
システムの中に愛はありません
そういう意味で
パティ・スミスはまさしくパンク(反体制)ですね
8月22日
大人のトライアスロン
一部修正
先日
大人のトライアスロンは
自転車、水泳、居酒屋と書きましたが
自転車、水泳、立ち飲み屋
と微訂正させて頂きます
立ち飲みで足腰を鍛えます(笑)
8月23日
こけし展最終日
エンディング・パーティで言われた加藤に関するいくつか
「加藤さんは、AさんとBさんと同じ臭いがする。」
と言われました
ようするにAさんもBさんも適当でゆるい感じで
白黒はっきりしない
グレーゾーンばかりの人たち
ぼくもそのカテゴリーに入っているということ
いや、そんなことはないと思うけど(笑)
「・・・加藤さんと一緒よ。」
と言われました
友人の女性作家のCさんに
あなたは精神的にとてもバランスが取れてますね
と言ったら
そんなことないのよ
一見そう見えるだけで、中身はぐだぐだなの
加藤さんと一緒よ
と言われました。
相変わらず鋭い人だ。
「あんたにそっくり」
と言われました
今回こけし展の出展作家の中で最年長のDさんに
(たぶん僕の母親より上でしょう)
あんたの描く猫は
あんたにそっくりじゃないの!と
顔をぐりぐりされました
すてきなおばあちゃんでした
8月24日
音楽用のファイルサーバーのファンが壊れていたので
交換のため久々に半田付け
半田のヤニの臭いっていいな〜
うっとりしちゃう
これは合法的な「あぶり」ですね(笑)
あっさりと修理が終わったので起動させたら
ハードディスクが動きません
どうやらファンが壊れたまま気付かずに使っていたために
ハードディスクが高熱で昇天してしまったようです
(一日中電源入れっぱなしですまなかった)
この中に入っていた250G分の
フリー系、ニューヨークアヴァンギャルド系、ECM系ジャズのMP3ファイルたちよ、さようなら
しかたありません
すべてのものには終わりがあります。
というわけで
新しいハードディスクに
新たな音楽を!
8月25日
向島アート展出品作品
向島探偵事務所2 「初恋現場は密室」
向島をテーマにした下町ファンタジーイラスト
背景に東京スカイツリーを描いて地元にこびています(笑)
女性の向こう側にいる猫型宇宙人が探偵です
(こんな感じでマンガが書きたい)
あともう一枚
向島探偵事務所1「思春期迷宮入り事件」
を展示販売します
そして豆本
「東京散歩」
こんな感じで東京にいる動物、植物たちと靴をテーマにした12枚のイラストと
ちょっとしたお話がある豆本です
発行はいつものとおり「谷中あずき堂」
どうぞよろしくお願いします
アート展のくわしい情報はここです
やれやれ
なんとか形になったようです
8月26日
蜘蛛の糸に引っかかるような感覚
最近、部屋の中とか外を歩いていると
あるはずもない蜘蛛の糸に引っかかるような感覚に襲われ
これはどういうことだろうと検索してみたのです
蜘蛛は実際糸をのばして飛んでいたりするので
それに引っかかる可能性があるとか
怪しいサイトでは
それは霊に触られているんだとか
いろいろありました
僕はひょっとしたら脳の病気かも、と思っていたのですが
先日原因が判明しました
エレベータの中で再びその感覚に襲われ
今度はほんとうに蜘蛛の糸があるのではないかと
目をこらしてみると
腕にやけに長い毛(7センチくらい)が一本だけ生えていて
おそらくそれが風になびくと
蜘蛛の糸に触れたような錯覚を起こすのです
歳をとると
一本だけ長い毛とか増えるんだろうな〜
そういうことなんだな〜
くだらんオチですいません(笑)
8月27日
アメリカ好き嫌い
joe henry / blood from stars
マクロな意味ではアメリカってどうにも好きになれませんが
ミクロなところでは、素敵なものがいっぱいあります
アメリカン・ルーツロック・ミュージシャンjoe
henryもそのひとつ
2001年のアルバムScarで
オーネット・コールマンのサックスに土胆を抜かれましたが
今回も
良い感じで管楽器が入り
(今回のサックスは息子さんらしい)
ジャジーな雰囲気になっております
そして
敬愛するギタリスト ビル・フリーゼル
bill frisell /disfarmer
disfarmerという名前の写真家の写真をテーマにした
サウンドトラック的な要素が強いアルバムです
ほぼカントリーミュージックですが
ビルがやると
ちゃんとジャズにもなるのです
一見おおざっぱに見えるアメリカの
美しく繊細な部分
ポール・オースターの小説のようなアメリカです
8月28日
ようやく入手
北欧系のジャズは入手がむずかし
sha's banryu / chessboxing vol.1
最近一番お気に入りのピアニスト ニック・ベルチェが主催するレーベル
RONIN RHYTHM RECORDSから発売
Nik
Bärtsch's
Roninのリード奏者Shaのリーダーアルバム
透明感があって
ミニマルでグルーヴィな音は
このレーベルならではです
女性ボーカルも素敵に絡んでいます
淡々としていて熱い
常にこうありたいものです
8月29日
誘われて八丁堀
ウーマンズフォーラム魚という団体が主催する
健康魚で料理にチャレンジ
というイベントに参加してきました
(なんでおれはこんなところにいるのだ(笑)
指導はNHKの料理番組で有名な
田口成子せんせのいわし料理3品
いわしの蒲焼き
いわしの酢じめサラダ
いわしのつみれ汁
平成元年には500万トンの水揚げがあったいわしも
今は2万トンしかなく
けっこうな高級魚です
料理に繊細さと美しさを追求する
田口せんせの指導の下
いわしの手開きから教わりました
料理を習ったのは初めてで
とても勉強になったし
(せんせの料理のTips満載)
とてもおいしかったです
海の幸に感謝です
帰りの電車の中では
なんとなく魚臭い僕がいました(笑)
8月30日
向島アート展搬入
台風きてます
突然寒いです
僕の絵は
カフェ 雲水さんに展示させて頂いております
葛胡麻豆腐がおいしいです
是非いらしてくださいませ
(ここに置くには、ちょっとエロい絵になってしまい
恐縮です・・(笑)
是非向島散策にいらしてくださいませ
そうそう
9月5日土曜日は15時より事務局にてオープニング・パーティです!
参加者が多数いらっしゃるとおもいますので
こちらも是非
8月31日
政治家になりたい人が
政治をやってしまう
というところに
民主主義の弱点があります
「おれが、おれが」という人には
世界は変えられないのです
じゃあ、他に良いシステムはないものかと考えても
だれも思いつかない
人間って
他の動物たちと違って
いつまでたっても
生き方を見つけられない生き物なんでしょうか
・
いよいよ明日から
向島アート展
明日は昼頃から事務局におります
よろしければ是非いらしてくださいませ