かものはし日記2004年8月号


8月1日

後藤のMACが壊れちゃったので
うちのWIN機を一台譲ることになりました
(いっぱいあるしね(笑))
明後日後藤宅に持って行くWIN機をセッティング
7台あるパソコンの中から一番頑丈そうなのを選ぶ
なんたって、やつはマシン・クラッシャーだからね(笑)
同じ工業大学を出たのに
なんであんなにメカと相性が悪いんだ

8月2日

担当編集者さんが
ビールと食玩をいっぱい持ってやってくる
最近の食玩のプラモはものすごく出来がいい
ボイジャーとスカイラブと火星人のフィギュア
え、次はボイジャーのイラスト描くの?
それはイヤ(笑)

鉄人28号のアニメがリメイクされてレンタルビデオ屋に並んでいたので借りて観る
音楽もキャラクターも時代設定も(終戦直後の高度成長期前)昔のままでなかなかいい
懐かしかった
子供の頃、父親が消しゴムに鉄人28号の顔を掘ってハンコを作ってくれたことを思い出す
器用な親父だったな〜
親父のように強い鉄人

8月3日

朝6時に登山用のリュックを担いだ後藤がやってきた
空のリュックにWIN機や周辺機器をつめこんで
後藤宅へ
前日完璧にセッティングしていたので
すぐに使えるはずだったのだが
ネットにつなげた瞬間ウイルスに感染し
勝手にシャットダウン
うーむ、さすが後藤ワールド
後藤の部屋に入った瞬間に
機械にとって、そこはアウエイ
(中国でアジアカップを戦っている日本のよう)
こういうこともあろうかと
すべての準備をしていたので
OSを再インストール後ウイルスソフトを入れて
セットアップ終了
これで半月ぶりにメールが使えるようになりました
後藤に
祝!WINDOWSに寝返ってよかったねメールをだそう!

8月4日

自転車を買いました
ドイツ製のちょっといいやつ
ライズ&ミューラー社のBD−1
先日一人旅をしたときに
あまりの交通の便の悪さと
だからってタクシー使って旅をしたんじゃ身もふたもないので
フォールディングバイクがあればいいなあと思い買ったのです
小さく折りたたんでバックに入れて(アルミ製なので10キロと軽い)電車に乗って
輪行にいくのです
秋に遠野あたりにいこうと計画してます
近所では乗りません、もちろん
だって盗られちゃうもん
今は部屋に飾ってあります(笑)
ああ、やっぱり自転車って
人類が生み出した機械の中で一番美しい

8月5日

グループ展のお知らせ

11月23日〜11月29日
銀座月光荘画室3にて
東京都中央区銀座7−8−15新橋会館別館ビル3階

メンバー(敬称略)

高田明美

高田美苗

北田稔

後藤啓介

加藤龍勇

是非いらしてくださいね

そろそろDM用の絵を描かないと・・

8月6日

先月と今月のかも日記(これね)をまとめて書く

先月の日記に書き忘れてしまったのだが
漫画家の友人の自主映画「Blue&Green」のエンディングクレジットには
僕がパソコンアドバイザーとして載っています(笑)
恐縮です
ただ、マックなんか捨ててウインドウズにしちゃえば?
と言っただけなのですが
マックユーザを無理矢理ウインドウズユーザにしたのは
彼と後藤で二人になりました
ビル・ゲイツに感謝状をいただきました(うそ)

明日はアジアカップ決勝戦
中国の反日感情むき出しの応援といい
いろいろ楽しみ
12億8千万人を敵に回してアウエイでサッカーが出来るなんて
すばらしい経験です
(選手とサポーターの皆さん、無事に帰ってきてね)
ちょうど中国はナショナリズムを使いたい時期なのです
人はいろいろな感情を背負って行動していく
それが面白いのです

8月7日

アジアカップ優勝
超アウエイの中優勝をもぎ取った日本選手のタフネスぶりに感動
エレガントでタフなサッカー
いままで観た代表試合の中で最高の試合でしたね
(準決勝も準々決勝もすごかったけど)
緊張しすぎて吐きそう(笑)
中田の2点目はハンド?
3点目でようやく胃の痛みもなくなり
楽しく観られたのはロスタイムだけ
やれやれ
やっぱ、国際試合はアウエイだよな〜
この緊張感はホームでは経験できない
くせになりそう

8月8日

この街は毎朝6時になると
いたる所に自転車に乗ったじいさんが出没し
きれいな音色の鐘を鳴らしながら走っていく
微妙に違うピッチと音の距離感とドップラー効果がそれなりにアンサンブルになって
毎朝楽しみなのです
モーニングコールなのかな

8月9日

最近、ちまたでは
塩素がたっぷり入った温泉がブレイク中のようですが
やはり効能は
殺菌消毒漂白ですかね

8月10日

新車で遠出
隅田川を越え
荒川を超え
やっぱり自転車は変速器がついていないとね
前の自転車は変速機がない小型の折りたたみ式だったので
買い物かごをぶら下げたおばさんにも抜かされちゃう
これで屈辱的な日々も終わりさ

8月11日

指輪物語「王の帰還」を借りてきて観る
この作品どうも主人公のキャラが薄い
主人公のフロドよりその従者のサムのほうが
よっぽど勇気があるし精神的にも強い
彼こそが指輪を火の山に返す使命をになうにふさわしい者のような気がする
前作と同様
ずっと黒いおじさんたちの戦闘シーンばかりでうんざりだけど
最後使命を果たしたホビットたちが
村に帰ってきても
彼らの英雄的行為を村の人たちは全く知らないという状況はいい感じ
ラスト
サムだけが結婚し
子供をもうけ家族ができる
男にとって
英雄的行為をなすことは実はたやすい(大好きだしね)
いちばん苦手なのは
妻とともに愛のある結婚生活をすること
ここからが
大冒険の始まりなのです
サムなら大丈夫、忍耐強いもん(笑)

8月12日

なでしこジャパンは初戦白星
前半で寝ちゃったけど
ゴールはばっちり観られました
今日は男子サッカーのパラグアイ戦
夜中の2時から?
うーむ夜更かしするか
早起きするか

8月13日

サッカー負けちゃったのね(寝てました、すまぬ)
ま、でもイタリアに勝てば何とかなるでしょう

女の子と鰻屋さんでデート
近所にある東京で1番か2番目においしいと評判の鰻屋さん
口の中でとろけちゃうような天然鰻の鰻重
注文を取ってから鰻をさばくので
待ち時間は40分
その間、ビールを飲みながらのんびりと待つのが下町風
外を眺めると炎天下でお客さんが行列を作って待っている
(4時開店だけれど、たいてい5時半で鰻が売り切れて門を閉めちゃうらしいです)
あきらかに愛人と同伴と思われるとなりのおやじの会話に聞き耳を立てる
「愛人2号は元気?」と愛人の女性
ということはあなたは1号?
何号までいるのでしょうか、このおやじ
サンダーバードか?あんたは(笑)

3月15日

鰻のおかげか
なんだか元気
やっぱり精がつくんだね

柔道の野村選手の組み手から技が決まるまでの一連の流れ
アスリートたちの中には才能と努力で作り上げた美しい川が流れていて
その流れに任せて体が動いていく
ただ惜しむらくは彼が強すぎて
相手の川と合流して新しいうねりが生まれるまでに至らなかったのが残念
相手選手はみんな逃げ腰なんだもの
どうせ負けちゃうのなら潔く美しく投げられましょう
(僕ならそうする)

グループ展用チラシイラスト

8月15日

朝、雨の音で目が覚める
今日は過ごしやすそうですね
ちょっと寒いくらい
連続夏日記録も今日で途切れるのかな

グループ展用はがきイラスト

柔道横澤さんの準決勝
残り1秒の逆転一本にうっとり
何があってもあきらめない
というのが大事

8月16日

サッカー予選敗退
とほほ
でも彼らが2年後のドイツワールドカップの中心選手になるはずですから
この悔しさはきっとドイツで開花することでしょう

それぞれのスポーツにはそれぞれの美意識があり
日本の柔道の選手たちは全員投げ技一本という美しさをめざしていた
でもヨーロッパを中心とする海外の柔道は
判定勝ち寝技中心の
ある意味レスリングみたいな柔道をやっていて
腰が引けてるし
体勢が低くて
かっこわるい
彼らはどういう美意識を持ってこの競技をやっているのだろうか
不思議

8月17日

男の足にうっとりしちゃうのもいかがなものかと思うのだけど
鹿島選手の鞍馬の演技にうっとり
最近の日本の男の子は足が長くなったねえ

8月18日

野球がオーストラリアに負けてしまった
監督不在というのは
試合後半の采配に影響があるような気がします
中畑では経験不足
なぜちゃんと代理の監督を立てなかったのでしょう
長島が国旗に書いた3という数字に手を当てて拝んでいる中畑を観てると
腹が立ってくるのさ
長島原理主義者〜

8月19日

夜中の1時半にぱっと目が覚めて
北島の200メートル平泳ぎを観る
ゴールした後
上がったテンションをふりほどくかのように首を振る仕草が大好き

日本の柔道選手は
海外の選手のなにがやりたいんだかはっきりしない有効ねらいの柔道に比べると
それぞれに得意技があってやりたいことがはっきりしている
やはり日本は必殺技文化?(笑)
ウルトラマンのスペシュウム光線
仮面ライダーのライダーキック
真空飛び膝蹴り
いなずま落とし
電磁エンド
科学忍法火の鳥
おまえはドジでのろまな亀だ
などなど
いくらでも思いつく
日本人の精神はつねに必殺技を希求する
アスリートではないわれわれでも
日頃の生活の中で
なにか必殺技がひとつほしいものだね

8月20日

今回のオリンピックは日本の美意識がうまく結果につながったような気がします
美しさを求めて
パワーではなく竹のようにしなやかに身体が動いていく
日本人が西洋的ではない日本的な身体感覚を見直そうとしているような
そんな流れを感じました
鈴木選手のからみつくようなエッチな足技(笑)
水の流れのような体重移動
精緻な技術が美しさに昇華していく瞬間にうっとり
たぶん相手も投げられた瞬間はうっとりしちゃうんだろうな
(柔道って、敗者もうっとりして気持ちよく負けられるような
気配りのきいた格闘技なのでは?(笑)

8月21日

野球日本台湾戦
試合終盤ノリがバンドを成功させて大喜びしたり
なんか高校野球のようで初々しい

8月22日

オリンピックに参加できるくらいの選手になると
どの国の選手でも基本的にはそれほどの能力差はないと思います
あるのは負けず嫌い力
オリンピックって負けず嫌い決定大会
今回の負けず嫌い王は女子マラソンの野口みずきさん

8月23日

夏ばて気味なので
黒酢の中華スープを作る
鍋にお湯を沸かして
チキンスープの元を入れ
椎茸(千切り)ととうふ(拍子切り)とタケノコの水煮(千切り)を軽くゆでる
溶き卵を入れ、卵がうまく散って固まったところで
黒酢をどぼどぼ
コショウをどばどば
片栗粉でとろみ
お試しあれ、元気になります

8月24日

宗教で金メダルが取れるほど野球は甘くないのだ
野球をなめているよね
それが悲しい
長島さんの書いた3という数字を拝むのは野球とは何の関係もない
長島さんが悪いわけではないの
長島さんの取り巻きが邪悪なの
ちゃんと別の監督を立てて
万全の体勢で望むのが野球に対する礼儀であろう
選手も悪くない
みんな素敵でした
気を取り直して銅メダルを取ってきてほしいな
でも
中畑の帰ってくる場所は日本にはないよ(笑)

イラクがサッカーで準決勝進出というのはとても素敵
サッカーを通じて
イラクの人たちが誇りを取り戻すきっかけになってほしい
それこそがオリンピックの理念でしょう
今日の準決勝は
ゲリラのみなさんは是非休戦を
日本の自衛隊は
サマワにプロジェクターを設置して応援用特設会場を

8月25日

早くコールド勝ちして終わらせてほしいとか
(次の決定戦の解説もしなくちゃいけないらしい)
もう当分野球は観たくないとか
球団のオーナー批判などなど
星野さんの愚痴っぽい解説を聞きながらの3位決定戦
なかなか切なくて良し(笑)

8月26日

シンクロナイズドスイミング
派手な化粧にいかれた笑顔
水面に女性の下半身だけが浮かび上がり
足を開いたり閉じたりという姿はとても僕の美意識には合わないのだけど
ロシアの選手はきびきびしていて
人の足なんだけど、そう思わせない演技がすばらしかった
テレビで日本とは僅差と言っているけど
圧倒的にロシアがすごいように見えました
日本の演技は、足でちょうちんをかたどったりしてちょっと下品
技に溺れて美しさにかけたような
音楽もよくない

長島ジャパン長島ジャパン長島ジャパンと
連呼するマスコミ
情報操作をしているのではありません
どうも日本のマスコミは
情緒を操作したいようですね

8月27日

個人の台頭
団体競技はほぼ全滅
女性の金メダル獲得数の増加
オリンピックの結果が
日本の現状をそのまま示しているのが面白い
結果よりも美しさを目指し
美しさを目指すことが結果につながっていることがうれしい
女の子が元気で
個性豊かな人が育ってきているのでしょうね
体育会系的縦社会の限界
今後の課題は
個性と組織の妥協点の再設定でしょうか

8月30日

人は傷口そのもの
傷口を癒すためではなく
傷口を広げるために

8月31日

ドーピング
そのうち遺伝子操作によるドーピングが始まるでしょう
今後オリンピックは人間の大会というよりは
人間に近い人たちの大会になるのでしょうね
(筋肉だけではなくプレッシャーを感じないように遺伝子操作された無表情な人たちを観て面白いのかな)

自称司祭のマラソン乱入
どうせならギリシャ入りする中畑に飛びついてほしかった(笑)
ギリシャから帰ってきて
いけしゃあしゃあと巨人戦の解説をしている中畑
やつの解説をきいていると
この戦略で日本代表は戦ったのかと
がっかりします

中年の星、山本先生
俳優の渡辺いっけいさんに似てません?

「金メダル以上のものを得られた気がします」というせりふは嫌いです
「神様が私に試練を与えた」というのも嫌い
こんなこと言わなくても
あなたたちは十分素敵です
毎日黙々と自分の好きなことをやり続けてきた
それが自分に対して
自分が出来る最高の愛し方なのだと思います

日本人大活躍のオリンピックの裏ではしんちゃん(新庄)ががんばっていました
ロッテ、日ハムの3位争いが面白い
パリーグの3位までプレーオフ形式というのは結構いいアイデアかも
もし来年プロ野球が1リーグ制になったら導入してほしい

橋本派の崩壊
今まで小泉さんがどうして首相をしているのかという理由がわからなかったのですが
彼は橋本派を潰すのだけが目的で首相になったのでは?
そんな気がしました

なにげなく
「ロンドンハーツ真夏の女芸能人格付スペシャル」を観てました
女性同士で悪口を言い合う番組のようですが
建前もここまで崩れると
これは子供の世界と一緒です
(もちろんそれを笑いに持って行く芸能人の技量はさすがですが)
ある程度建前で守られていた大人の世界もずいぶん過酷になりました
本音と建て前の文化も恥の文化も礼節の文化もみんなテレビが壊したのだと思います
それがいいんだか悪いんだかわかりませんが
(面白かったので来週も観ちゃうかも(笑))

夏は終わっても
まだまだ猛暑
そのうち日本は冬がこなくなるかもしれません

なんだかんだと
世界は最悪の方向をめざして着々と進んでいますが
人類はそう簡単には絶滅しません
最悪な中でも素敵な芽が育ったりするからです
それが人間だし
それが面白い


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