かものはし日記11月号


11月1日

展覧会初日
40人の搬入は文化祭の前日のようで
とても楽しいです
(立ちっぱなしで腰が痛いけど)
遠くから来てくださった方
絵を買ってくださった方
ありがとうございました

神楽坂はいい町だね
坂が多くて、道が入り組んでいて
とても静か
昼はお好み焼き
夜は古い日本家屋を改造したお店でお酒を飲む

11月2日

展覧会2日目
今日も観に来てくださった方々
ありがとうございます
いらしたら声をかけてね
あれ、あの人は前の展覧会に来てくださった人では?と思うのだけれど
ちがったらまずいし
今日はそういう方が何人かいました

展覧会の後
アコーディオンのライブがありました
そのなかで
劇団で役者をしながらフランス語の先生をしている方が
フランス語の詩を朗読して
アコーディオンの演奏に絡むというパフォーマンスがおもしろかったです
彼はさすがに役者だけあって
くさい演出でも(これはわざと)空気をつかむのがうまいのです
思うに
学校の先生は、先生になるためのカリキュラムに
演劇を取り入れるといいのではないかと
学校の先生は
魅力的な役者であるべきだし
授業は
公演だものね

11月3日

展覧会最終日
今日も来てくださった方々ありがとうございました
お会いできなかった方がいらしたみたいで申し訳なかったです
エンディングパーティでは
普段あまり縁のない方々と
お話ができて楽しかったです
手塚賞第一号受賞者さんの紙芝居も観られたし
みんないろいろなことに挑戦しているようです
ポジティブなエネルギーがすばらしい
この展覧会に誘ってくださって
そして暖かく迎えてくれた皆さんに感謝いたします

展覧会って
3日くらいがちょうどいいね

11月4日

三歩展で展示した絵を全部アップしました
展示していた絵のネット販売も始めました
よろしければ是非

三歩展と絵の販売

エゴン・シーレの水彩画集をついネットで注文してしまう
ダンサーモデルのクロッキー会を見つけたので、それにも行こうと思う
エゴン・シーレのデッサンは
新しい体の線を発見するように描いている
モデルの女性の生命力の流れを発見する
僕も生命力の線を発見したい

11月5日

ちょっと風邪を引いたようです
展覧会疲れでしょうか
普段はほとんど誰ともしゃべらずに生活しているので
突然大勢の中で過ごすと
体がびっくりするのかもしれません
(本人は人と会うのは好きなんだけどね)

11月6日

僕は孤独というものに常に興味があるのです
aloneという、ひとりを意味する英語の単語は
寂しさを意味してはいるのだけれど
all oneが語源だそうです
積極的なaloneは
自分全体、全体性としての自分と言うことですね
世界につながっている凛とした孤独
さわやかな寂しさ
そういうふうな絵が描けたらといつも思うのです

長島ジャパン
小粒で身体バランスの良い選手ばかりをそろえているので
スピーディで
サッカーを観ているように美しい
僕にとっては理想的なチーム
クラブチームでショートを守っている3人の内野がすばらしい
サードの二岡
セカンドの宮本
慣れないポジションも難なくこなすのはさすがショート
やわらちゃんの旦那さんもナイスプレー
札幌ドームも素敵な球場だ
いーなあ

11月7日

タイトルページのイラストを変えました
タイトルは「all one」です

明日は酉の市
ほとんどうちの近所
すでに歩道には、出店の場所取りの印がチョークで地面に書かれているし
一部のおじさんたちはすでに露店のセッティングに忙しそうだ
お好み焼き屋さん
たこ焼き屋さん
わくわくしちゃうね
やけにこの辺の歩道は広いと思ったら
こーゆうことかな(笑)
小さい熊手でも買って運を引き寄せるかな
(熊手は年々大きくしていくらしいので
最初からでかいのを買ってはいけないらしい)

アテネ五輪野球日韓戦
うーん、渋いチーム
玄人好みだ
長島ジャパン
大砲不在の機動力中心の能動的で小回りのきく美しいチーム
ホームランは派手でいいんだけど
打った瞬間流れが切れちゃうからね
まさにいい意味で日本的
もうちょっと観ていたいのだけれど
もう終わりなのね

テレビで言っていたけれど
今回の選挙は
政策の選択ではなく
政策を実行することができるだけの人間力を備えた人を選ぶということ
オーラパワーを見極めるということですね

11月8日

薬は飲まずに
風邪が体の中で勝手に進行して、勝手に治っていくのを妨げない
という野口整体の理念に沿って
いつも風邪に対処しているんだけれど
つい目に入った以前母親からもらった新品の風邪薬を
このまま使わずに捨ててしまうのも申し訳ないと思い飲んでしまう
うーむ、朝起きたら悪化しているじゃないか(笑)
恐るべし母の愛

酉の市へ
ちょっと風邪でふらふらしていたけれど
人混みと熊手を売っているおじさんたちのパワーで
元気になりました
大きい熊手を買った人は誇らしげに高く掲げて歩いています
熊手はお店独特のいろいろなデザインがあってとてもおもしろい
甘酒飲んで
韓国風焼きそばを食べて
2千円くらいの小ぶりの熊手を買って
(連れの女の子は招き猫のついた千円のタイプ、女の子に人気です)
お参りして
近所の公園で
たぶんチンドン屋さんとおぼしき人たちの
野外ライブを目撃
チンドン屋さんの独特のリズムにブルージーなハモニカがかっこいい
露店めぐりは夜がいいね
なかなか幻想的

11月9日

小雨の中選挙に行く
選挙会場は人がまばら
候補者は3人しかいなかった
どれに丸を付けても不正解という三択問題を突きつけられた感じだけれど
誰がやっても日本は変わらないという
ニヒリスティックな姿勢は嫌いなので、名前を書いてみる
そして
裁判官にはとりあえず全部×を付ける
子供の頃、社会の授業で習った三権分立という大前提が
機能しているとはとても思えない
司法の顔が見えない

11月10日

マニフェストを掲げても
政権が取れなければ、絵に描いた餅
プロならば「健闘した」ということばはなんの慰めにもならない
なんかはっきりしない結果だな〜

追放された元帝国軍の声の大きいおばさんがいきなり戦地に復帰
(この人、声が大きいんだからわざわざ議事堂に来なくても、地元から叫べば聞こえるよ)
帝国軍のナンバー2のえっちなおじさんは辺境に転送される
声をからした反乱軍の長の目はどうみても腐っているし
その右腕ジャバ・ザ・ハットはどうみても帝国軍
応援に来た田中康夫はさしずめ悟りを開いていないヨーダか?
優しい顔をしてタカ派な幹事長のかわいい奥さんとか
兄は反乱軍、弟は帝国軍というドラマもある
帝都東京の独裁者の二人の息子のうち一人は落選
私設軍隊(石原軍団)の力及ばず
SF映画としてみてば
とても楽しい選挙戦
でもスターウオーズよりはLAコンフィデンシャルになってほしい日本の政局
そして
帝国軍の長はなにが起きても他人事のような涼しい顔

11月11日

風邪がよくならないので
チャーリーズ・エンジェル フル・スロットルをつい借りてきてしまうが
予想外にすばらしきバカ映画(笑)
3人のエンジェルたちの仲良しぶりがとてもキュート
007は秘密兵器に頼るけど
女の子たちは
身体一本勝負
アクションもかっこいい
男をぶん殴ったときの表情も良い
元気ぶりが良いね
ちょっと風邪が良くなる
今ちょっと元気のない方に是非

11月12日

ワールドカップ女子バレーボール
バレーボールというのは
サッカーより観戦するのがしんどいスポーツだね
長身の女性の
長い手足と躍動する筋肉が美しい

11月13日

数日前自転車の後輪がすり減って
内側のチューブまで達してしまいパンクしてしまいました
1年足らずでタイヤがバーストするなんて乗りすぎでしょうか?
ずるずるとパンクした自転車を引きずって自転車屋さんへ
普段自転車で走っている道をとぼとぼと歩いていると
たくさんの野良猫がいたことに気づく
やっぱり下町は徒歩だね
自転車だといろいろ見過ごしてしまう

11月14日

女子バレーボールワールドカップ
大山加奈ちゃんの切れ長の目が好き

11月15日

自転車を取りに行く
タイヤ交換のついでに
メンテナンスもしてくれたみたい
ただ乗っているだけで
自転車がなんだかシャキッとしているのを感じる
背筋がしっかり伸ばされたような
こぎ始めると
風のように軽い

11月16日

たまたま図書館のDVDのコーナーで見つけて
20年ぶりに
アニメ「セロ弾きのゴーシュ」を観る
監督は高畑さんだったのね
椋尾篁さんの世界が光り輝いているような背景画もとても美しい
ゴーシュが最後にやけっぱちで弾く「インドの虎刈り」という曲が
実はいちばん好き
だって陰旋律でキングクリムゾンみたいなんだもん(笑)
音楽のなんたるかを教えに動物が毎晩やってくるシーンはとても素敵だ
何かをやろうとしている人には
自然が必ず応援に来てくれる
賢治はそういうことを本当に実感していたんだろうね
ああ、ぼくのところにも
動物がやってきて
絵を教えてくれないかな(笑)

11月17日

夕方のニュースを見て、よく思う
もう少し
大人たちは好き勝手に生きられたらいいのにね
子供は楽しそうな大人を見て育つのが
教育上いちばん望ましい

11月18日

女子のバレーボールもすばらしかったけど
男子もすごい
中国戦に続きカナダ戦もしびれたね
日本の攻撃パターンの多彩さに感動
セッターはとっさに状況を判断して
とっさに攻撃パターンを考え
それをみんなに伝えているみたいだけれど
アイコンタクトとサインプレーというよりは
みんながつながっているようなコンビネーションにうっとり
ああ
でも、フルセット観るのはしんどい
(サーブから始まってボールがどちらかのコートに落ちるまで
息を止めて観ている自分がいるのさ(笑))
やっぱりスポーツ観戦というものは
ある程度気を抜く場面がないとね
ずっと緊張しっぱなしのスポーツというのは鑑賞しにくい

11月19日

11月も半ばを過ぎているというのに
僕の部屋にはまだ蚊がいて
昨日の晩から今朝まで、その蚊と格闘していたので
とても寝不足
早朝、壁で休んでいた奴をようやくとらえる
壁と手に血がべっとり
飛ぶときに音を立てずに
咬まれてもかゆくならないのならば
血ぐらいいくらでも吸わせてあげるのに(笑)
(これも蚊の異常増殖をさけるための
自然のシステムなのかな)

11月20日

後藤のうちへ
相変わらず後藤はパソコンをいじるのが嫌いなので
プロバイダの細かい設定変更を僕が代わりにするのだ
ま、いつものこと(笑)
久々のマックにちょっと手間取る
(使い方を忘れている)
作業後は
泡盛と鯖寿司と釜揚げ天ぷらうどん

11月21日

カウンセリングなんてなくなればいい、とは電話での友人の言葉
忘れていた過去までほじくり返されて
しっちゃかめっちゃかにされた経験があるらしい
よほど才能と経験と愛情がない限り
人の心を安易にいじくりまわすものではない
ということかも
「心」をいじるより
体を動かした方がよっぽど「心」にいいらしい
どんなに辛い経験も
健全な身体はそれを受け入れる力を持っているのだ

バレーボールワールドカップ
ネット越しに両チームがお互い
ガンの飛ばしあいをしているのが楽しい
サッカーみたいに
気に入らない奴がいてもケリを入れられないし(笑)
お互いが決してふれあうことのない球技
情熱はボールにしかぶつけられないわけだから
ボールの中に宿るエネルギーの一番高いスポーツだね

11月22日

今日は友人の結婚式
新妻はとてもかわいいひとで、彼はしあわせそう
二人の出会いはプログレバンドのイエスのファンクラブ
(おたくカップル・・・)
音楽の趣味が合うというのは
感覚的な部分でつながっているから
長続きしそう
ぼくが言っても説得力もリアリティもないのだけれど(笑)
末永くお幸せに

友人の夫婦にも久々にあったら
娘さんも来ていて
三歳の彼女は元気で人見知りをしないとても良い子
うーむ、妻はいらないが娘はほしい
と思ったのでした(笑)
その話を女性の友人にしたら
女の子は小学3年生くらいでお父さんが嫌いになるから
幸せは長続きしませんよと言われた
ひどい話

夜は
クロッキー教室へ
ダンサーの人を描けるというので初めて参加してみたのでした
最初は動いている人を描くのに
少しとまどったのですが
だんだんと面白くなってきました
(止まっている人を描くより自由な線で描けるのかも)
ミニマル系、インダストリアル系の音楽をバックに
美しいダンスを観ているだけでもうっとり
(実際絵を描かずにずっと眺めているだけの人もいました)
お得なクロッキー教室
BGMの趣味もぴったり
懐かしのデッド・カン・ダンスが流れていました

11月23日

友人と長電話
7時間くらい話したかな〜(笑)
(途中でコードレスフォンの電池が切れかかった)
その間絵が一枚仕上がりました
電話をしながら絵を描くのは結構好き
同時に二つのことをしたほうが
集中できるんだよね

11月24日

自衛隊派遣
アメリカに後先考えずにNOと言ってしまえばいいのに
そのほうがなにかの民営化より行政改革になると思うな
意識改革というか
行政というのは、官僚というよりアメリカなんだものね
NOと言ったら面白いよ〜
郵政や道路公団を民営化してもあんまり面白くないもん


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