かものはし日記10月号


10月1日

今日はお通夜
ずいぶん派手な帯をしている女がいるなと
思ったら母親だった
ずいぶんすてきな帯だったけれど
人の葬式でそんなにめだたなくても・・(笑)

10月2日

10月なのに
ずいぶん暑い日でしたね

前回みんなにすこぶる評判の悪かった
官能小説の挿絵の仕事
ちっともいやらしくないらしい(とほほ)
次はがんばるよ
今回は癒し系官能小説
女性の作家らしい作風
これもいやらしく描けないかもね(笑)

10月3日

mp3のハードディスクレコーダを自作することはあきらめて
セカンドマシンを音楽専用マシンにすることにしました
(15年ぶりにはんだごてを握ろうと思ったのに)
さらにLinuxで音楽サーバーを構築するのもあきらめ
メインマシンと同様WindowsXpPROで音楽サーバー
ひどく後ろ向きな選択(笑)
悔しいけど
どうしたってWindowsの方が早いし多機能で使いやすいんだよね
Linuxはまだ一般ユーザーにとってはホビーだよなー
遊ぶには楽しいんだけど

オリバー・ネルソン
「ブルースの真実」
名盤なのでたいていの図書館にはあるはず
借りてきて聞きましょう
やはり秋はブルースかな
ひさびさにこれを聴いたらちょっと元気になった

10月4日

音楽サーバーを立ち上げて
仕事をしながら聞いているんだけど
mp3って絶望的に音が悪いよね
だいたい圧縮したら2度と元にはもどらないのだ
つぶれたあんパンがまずいのと一緒(笑)
コンピューターの世界って
音楽に対してつめたいのはどうして?

ニューヨークのライブハウス、ニッティング・ファクトリーの
有料動画配信サービスに入ってみた
(yahooBBのコンテンツにあるのだ)
ニッティング・ファクトリーというのは
ジャンルにとらわれないアヴァンギャルド系ジャズのライブハウスの老舗
日本のジャズミュージシャンも多くのひとが
演奏している
ノイズ系からオーソドックスなニューオリンズジャズまでと幅が広い
ウイリアム・ホッカーというひとの
ドラムとノイズギターのコラボが面白かった
でもね
アバンギャルド系のジャズは日本が世界一
サッカーもベースボールも世界一じゃないけれど
ジャズは日本が世界一なのさ

10月5日

どうしたって体系化されないもの
学問に成り下がらないもの
直感力としかいいようのないもの
人に教えようのないもの
そういうものが好きです

10月6日

テレビタックルを観ていたら
日本はアメリカのポチらしい
まさしくその通りだけれど
せめてポチではなく、タマでありたい
と思うのであった(笑)
めざせ、野良猫国家
「(アメリカに)にゃんと言える日本」絶賛発売中

10月7日

落合博満氏が中日の監督に就任というのは
すてきなニュースだ
来年は中日ファンに決定
一匹狼の天才スラッガーがどんな組織を作り上げるのか
それが楽しみ
ぼくは
孤独な人が好きなんだよね

音楽の始まりの場所

JUKEBOXというmpegプレーヤーをインストール
CD並みの音質でネットラジオが聴けるのがうれしい
秋の夜長は泡盛とネットラジオでジャズ三昧

10月8日

エーテル・ジャズ

マイクロソフトのネットメールデリバリーサービスと称して
ウイルスメールがやってきました
当然ウイルスソフトが撃退してくれたのですが
なんかちょっとうれしい
初体験(笑)
ウインドウズを使うということは
ネットを海とたとえれば
小回りのきかないちょっと大きめの船で外洋航海に出た感じですね
多少の危険が伴う
マックの時はウイルスとは無縁だったので
なんだかホテルのプールで泳いでいるという感じでしたが
Linuxは白いヨットでさっそうと船出という感じかな

10月9日

優しさと黒いハート

black heart

きのうは
昼間はロバート・レッドフォード主演の傑作映画「ブルーベイカー」を久しぶりに観て
ラストシーンで、ああ、やっぱりかっこいいと涙ぐみ
夕方はニュースで
原監督と星野監督が抱き合っているのを観て
不覚にも涙ぐんでしまった
涙腺の弱い日であった

10月10日

ルーマニアでの個展が終わったようです
画像を送っていただいたのですが
これは地元の新聞かな
左の写真が会場のようですね
右は僕の絵です
なかなか盛況だったようでなによりでした
そういえばサッカー日本代表の次の試合はルーマニア戦
僕が伏線をはっておいたので?きっと勝つでしょう(笑)

久々に渋谷
友人のヨシカワゴエモンさんのグループ展へ
相変わらず品のいい作品にうっとり

10月11日

Linuxで遊ぶのは最近の僕のささやかな趣味
絵の具が乾く間
コマンドラインからの操作方法を覚えたり
ちょっと楽しい
いろいろな種類のLinuxをインストールしてみたけれど
お気に入りは
Knoppix Linux
ハードディスクにインストールせずに
CD-romから直接OSを立ち上げることができる
このCDと設定保存用のUSBメモリを持っていれば
たとえば漫画喫茶のパソコンにCD-romを入れて、メモリを挿せば
そこに自分の使い慣れた環境を立ち上げることができるんだけど
勝手に漫画喫茶のパソコンのBIOSのBOOT設定を変えて
再起動させたりしたら怒られるよね(笑)
なぜ
Linuxが好きなのかというと
シンボルになぜかペンギンを使っているディストリビューションが多いから
Gentoo Linuxというのもある
Gentooとは、ジェンツーペンギンから取られたもの
小さくてすばしっこいペンギン
そんなイメージのLinuxらしい
Linuxの制作者って動物好きが多いみたい
そこがすき(笑)

ジーコジャパン
トルシエジャパンにはフラット3など
キャッチーなテーマがいろいろあって(彼の性格も)楽しめたのだけれど
どうもジーコジャパンは漠然とサッカーをしているような気がしてならない
鑑賞するべきポイントがないというか
チームの特性がないというか
なんかおもしろくないんだよね
国の代表とか言う前に
プロチームなんだから
こーゆうサッカーをやるんだという色(パワー)を感じさせてくれないと。

10月12日

気持ちの良い季節なのに
選挙
せっかくの秋が拡声器で台無しなんだけど
まあ仕方がないか

10月13日

突然の豪雨
ちょうど異国情緒あふれる新大久保の駅前にいました
ハングル語と漢字とローマ字が入り乱れるアジアンテイストの町並みに
スコールのような雨
ブレードランナーのような雰囲気、と言うには
雨が強すぎる(笑)
ちょうど大久保界隈はお祭りで、屋台でビールでも飲みながら
チヂミでもつまもうかと思っていたのですが
屋台は撤収
ちょっとがっかり

10月14日

一般的に音楽家は気のあった人同士とセッションをする
これは音楽家に限らずコラボレーションというのは仲のいい人同士でやるのが
「常識」というもんだが
キップ・ハンラハンという人は
わざと自分の嫌いな人とセッションしたりするのです
確かに好きな人と嫌いな人は紙一重で
嫌いな人というのは
実は自分ととても似ているところがあるので
それを認めることができれば
受け入れられるのかもしれないけれど
なかなか普通はできないよね
嫌いなものに向き合って
自分をオープンにして
世界を広げようとする彼の姿勢はとても素敵だし
ジャズ的である
ボーダーというのは自分の心の中にある
彼の音はいまyahooのNEWYORK NOWというサイトで映像とともに配信してます
ただ、いまそこに参加しているミュージシャンみんなを彼が嫌いかというのは
わからないけどね(笑)
もちろん好きな人ともやるわけだから

10月15日

たとえば
手足が別々の生き物のように
巧みにリズムを刻むドラマーは
体の一部分だけを意識してしまうと
(左手のスネアがちゃんと打てているかとか
右足のバスドラムのタイミングがどうとか、注意がひとつのところにいってしまうと)
とたんに全体のバランスが崩れて
リズムがバラバラになってしまう
意識を一カ所に集中せず
全体に行き渡らせ、頭の中は空っぽの状態
意識を集中させないことに集中する
そういう身体に
生命としてのバランスとリズムが生まれる
地平線の果てまで続くビート
そういうふうに過ごしたい

10月16日

依存症
ニュースを見ていたら
携帯依存症というのが問題になっているらしい
人はいろいろなものに依存している
この社会は
人を何かに依存させないとお金が回らない
自分をなくし
ほかの何かに依存させるように仕向けられる
そういう風に考えると
システムは人類最大の敵なのかもしれない
でも
いちばん依存しなくてはいけないのは自分自身
システムではないはず
ほんとうは自分が一番面白い
自分は一番面白くて個性的な唯一無二のメディアである
ひとりになって
自分の面白いところを探してみる
システムは自分の面白いところを探すための道具にすぎない
システムとの距離感に注意

10月17日

LiveCDと呼ばれている
CD-ROM起動のLinuxOSが
最近のマイブーム
いろいろなLinuxのサイトからISOイメージのファイルをダウンロードしてCD化して楽しんでます
LiveCDにはいくつか種類があって
一番有名なのは日本語環境も整っている
Knoppix Llnux(クノーピクス リナックス)(無料)
入門に最適
MorphicsLInux(無料)というのもあって
これはとても軽くて使いやすい
(英語版だけど)
年内にはLindowsという一番ユーザーフレンドリーなLinuxOSのLiveCD版(有料)もでるらしい
パソコンのハードディスクにはいっさい干渉しないので
安全です
操作性はほとんどMACやWindowsと変わらないし
ゲームもいっぱい入っているので
是非遊んでみてください
おれはLinux依存症か?(笑)

いつか独自のLinuxのディストリビューションを作るのが夢
(ま、プログラマーじゃないんだから無理だろうけどね)
タイトルはもちろん
かものはしLinux
作るのが無理なら、誰かが作った新しいディストリビューションに
かものはしLinuxと名付けさせてくれ(笑)

10月18日

恋というのは
絶対的に夢にすぎないから(浮かれているだけ)
ただ楽しいだけだけれど
愛は
まぎれもなく現実である
だからつらいのよー(笑)

日本にはふたつほどひどいことわざがある
「旅の恥はかきすて」
先日、建築会社の社員が会社ぐるみで
買春をしたという行為には、このことわざが根底にあるはず
「水に流す」
昭和40年代の水質汚染の公害は、これが原因
企業はどんどん廃液を川に流していた
鈴木宗男がまた立候補する
罪を憎んで人を憎まずというに似たような諺が海外にもあるけれど
やっぱり過去は水に流れたようです
ただ、このふたつのことわざは
日本特有の恥の文化というものが根底にあれば
それなりにバランスがとれるはずなんだけれど
今はどいつもこいつも恥知らずだもんなー

星野監督の退陣をシリーズ前に発表するというのは
チームの士気もあがるし
なかなかおもしろい先手を打ちましたね
こーゆう卑怯なことをする人は大好きさ(笑)
迎え撃つ王ダイエーはどう立ち向かうのかが見物
もちろん僕は王さんを応援するよ
僕らの世代では、王さんは永遠のヒーローだもの

10月19日

昨日はナイスゲームだったけれど
今日はちょっと一方的すぎてつまらなかった
阪神が元気がないのが心配
でも、甲子園に戻れば元気も出るでしょう
第7戦までもつれますように・・

きのうは野球だけじゃなく
ラグビー日本代表もフランス相手にいい試合をしたのです
1点差まで迫ったときはしびれたね

そろそろ
グループ展が近づいてきました
三歩展
総勢40人の大所帯です
それゆえ
一人の展示スペースは横1メートルぐらいなので
小さい絵を12、3点ほど描きました
小さい絵なので販売しようと思っております
ほしい方は会場で声をかけてください
いんちき銅版画(後藤にそう言われた)も展示します(笑)

10月20日

タイトルページに三歩展に展示するイラストを載せました
今回の三歩展のテーマは
「つながる」
ということなので、一枚そのテーマに沿って描きました
プロアマ混合大所帯展覧会なので
どんな絵が展示されるのか楽しみです
(ほとんど知らない人ばかり)

ハンガリーの猫雑誌MACSKAMANIAから、かわいいので勝手に転載
どの国にも猫好き雑誌があるんですね

10月21日

今日は日本シリーズは雨で中止
このリズムの変化が
状況を変えるかもね
なにもかもうまくいかない日は
ちょっとどこかの喫茶店で休んで
リズムを変えてみる
人は誰でもリズムを変える能力があるはずだよね

10月22日

一昔前は
人類の思想の最先端をつっぱしっているのは
音楽で
小説はそれの5年後とかいわれていたけれど
(これは村上龍がいっていた)
Linuxに触れていると
今や思想の最先端をいっているのはコンピュータの世界なのかもと思うのです
マイクロソフトやアップルのような企業の一方的なディストリビューションに頼らず
個人の情熱によって生み出され
多くの個人によって構築されていく世界
中心がなくて、そしてあらゆるところが中心となりうるシステム
なにかサバンナのようなジャングルのような野性的な世界を
人は構築しつつあるのかもしれません
ジャングルほど過酷ではないし
親切心に満ちあふれているけれど
でもそれに甘えず情熱と努力を忘れない
人が作り出す新しい野生の世界
そういうものの可能性をちょっと感じてしまうのね

10月23日

自分に負けたとよく言うし
自分に勝ったことなんてほとんどないし
それだけ自分というのは強いんでしょうよ
そんな強いやつが自分の中にいるのに
どうしてそれが自分の強さじゃないんでしょうね

10月24日

青く錆びた空

10月25日

つい油断して報道番組とかを観てしまうと
暗澹たる気分になるね
こんなに借金を未来に負担させて大丈夫なんでしょうか
すでに未来は借金でできている
これから生まれてくる子供たちは借金を返すために生まれてくるようなもの
次作ターミネーター5は未来から来る借金取りだ!
ということになるかもしれません(笑)

10月26日

ダイエーが勝って3勝3敗
久々に第7戦まで楽しめますね
(第7戦までいくのは10年ぶりらしい)
生命力のぶつかり合い

10月27日

孤独な人が好きです
安易に孤独を癒そうとせず
決して喪失せず
自分の中の孤独な部分を、歯を食いしばって
大切にする人
孤独を高らかに叫ぶ美しい獣のような
魂の奥底に潜む孤独
世界とつながる孤独
生きるということは
自分の中の孤独を解き放ついくつかの方法を実行することだと
思われます
上手に解き放てば
孤独は世界への愛に変わったり
他者への優しさに変わったりするのでしょう

なかなか面白い日本シリーズでした
両チームともホームでしか勝てないという珍しい現象
ちから的にはほとんど拮抗していたのでしょうね
最終的にホームゲームが一つ多いダイエーが勝ったということかな
応援という精神的な行為が物理的な結果を生むということの
証明になりました
身近な愛する人を応援しましょう
それだけで世の中が元気になるというものです

10月28日

マトリックス・リローデットをビデオで観たのでした
あんまり面白くなかったけれど
救世主伝説が崩壊し
いままで運命論で動いていた主人公たちが
自力で何とかしようと変化していくところで終わるのは好感が持てた
運命とは、ただ単に性格だとおもう
人生の岐路にたたされたときにいくつかの選択肢を迫られ
そのどれかを選択してしまうのは運命ではなく
性格なのだ
大人になっちゃうと性格はなかなか変えられない
同じような状況を何度でも繰り返してしまう
人は性格にがんじがらめだ
性格こそマトリックスと言っていい(笑)
でも
性格なんて
生命の属性にすぎない
生命はもっと奥が深いはず
見せろ人間力!
レボリューションはそのあたりをつついてほしいな
決して愛が地球を救うなんていう安易な終わり方はしないでほしい
どうも
ネオとトリニティのとってつけたようないちゃいちゃぶりが
マトリックスのストーリーを凡庸なものにしているような気がして心配

10月29日

占いブーム
人は心の奥底ですべてを知っている
占いというのは
それの確認作業にすぎない
知っていることを占い師に言ってもらうことで
知っていることを行動に移すための
少しばかりの勇気をもらう
なにか小さいきっかけがあれば
動き出せるものね

10月30日

いきなり刑事が踏み込んできた
(ドアの鍵がいつも開けっ放しなので)
うちのマンションのセンサーが作動したとかで調べに来たそうです
僕の顔を見て
2度も
ほんとうにここの住人なのか、と聞かれてしまった(笑)
泥棒が部屋に入って
テレビを観ながら電話してるはずないじゃん
(左手には水彩筆も握っているのに)
テレビに出てきそうな見るからに刑事という顔をしていた刑事だった
新手の詐欺かな?
と、ちょっと警戒する
だって、うちのマンションにセンサーがついているなんて
聞いてもいないし
見たことないし

10月31日

警察官を父に持つ元妻と手先の器用な友人の説によれば
単独で行動して
自分がどこの所轄かも名乗らず
警察手帳を提示しないやつは
刑事ではないらしい
たぶん偽刑事なんだと思うのだけれど
犯罪ならば意図はなにかな

いよいよ
明日は、総勢40人の大グループ展
僕の持ちスペースは1メートル×1メートル
小さい絵を額装せず
むき出しでクリップを付けてひもを付けてぶら下げて
13点ほど飾ります
(14点のはずが、いま失敗しました(笑))
この展覧会に誘ってくれた友人から
夕方の6時頃電話があって
今、画材屋の前にいて
これから紙を買うそうです
おい


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