かものはし日記2000年11月号


11月1日

今日配信された昨日の俳句プラスドローイング(笑)
(最近遅れ気味)
なかなか評判がよいのでうれしいです
ブリストル紙という、ひたすらケント紙に近い紙で
試しに描いてみました

タイトルページのイラストも久々に変えました
これもブリストル紙

11月2日

編集さんより電話
絵本「だきしめたい」(朝日ソノラマ)ができあがったようです
書店さんに出回るのは
11月8日以降だそうです
ずいぶん早くできました
ちっちゃい絵本ですが
よろしければ是非観てやって下さい
多分1100円!
ハードカバーでSFマガジンより一回り小さい本です
来年の2月には絵本第2弾が出せそうです
次は猫の絵本
あと久々にSFの文庫本の表紙を描きました
フランク・ハーバードの
「むち打たれる星」と「ドサティ実験星」
ちょっとレトロSFな感じに仕上げてみました
これもそろそろ書店に・・

如月氏のホームページを観ていたら
なにやら俳句+ドローイングの配信が遅れ気味なのは
加藤が風邪を引いたから
と書いてありましたが
うそです(笑)
確かに風邪を引いてはいたけれど
配信が遅れ気味なのは
彼女が俳句を作らないからです(きっぱり)
秋というのは彼女にとって俳句を作りにくい季節らしいのです
素人考えでは
いちばん作りやすい季節のような気もしますけれど
それゆえ
ありきたりな、いかにも秋という俳句しか作れないので
作りにくいのかもしれません
(ま、俺の知ったことではないが(笑)

今日配信した俳句+ドローイングも
ブリストル紙で描いてみました、それと水彩色鉛筆(押入で眠っていた)
画材を変えるというのは
気分転換にいいみたいです
一つの画材に固執せずに
気分にまかせていろいろな画材を使えるようになれるといいよね

寒くなったね-
こたつが欲しいね
こたつは人類を堕落させるために作られた
異星人の最終兵器
堕落したいねー
もしくは
こたつに入ったとたん
日頃の肥大化した自我が押さえられ
こたつから出ずに手の届く範囲しか行動しなくなるという
等身大の自分を見つめられるすばらしい機械
思うに
こたつに入りながら喧嘩する奴はいないと思うんだよね
こたつは人を優しくする
これからは
重要な議論はこたつで・・

11月4日

絵本「だきしめたい」1100円ではなく
1200円でした
現物が届きました
表紙がタイトルページに張ってあります
なかなかかわいく仕上がっているようです
この本を出すために
助けていただいたみなさまありがとうございます
感謝しております

加藤龍勇のページ
久々に9点ほどアップしました
半分以上は俳画です
最近はブリストル紙でちょこちょこ落描きをしているので
それを載せてみました

11月5日

駒沢公園へ散歩
売店でバトミントンのセットを買って
久々に運動をするが
帰宅後
絵を描こうとしたら
手がふるえて絵がかけない(笑)
やっぱりサッカーだな、今度は
利き腕を使うスポーツは仕事に支障を来す

11月9日

加藤龍勇のページ1点追加しました
タイトルは
「縄文式ミュージックヘッド」
です。
縄文時代の本を読んでいたら
描きたい気分になりました。
訳の分からない絵を描くのは楽しい(笑)

最近は
日々を楽しく過ごすのに
必死だ(笑)
何を描いていいのかわからなくて
途方に暮れているとき
とりあえず
洗濯と夕食の準備にベストを尽くす(笑)
ささいなことでもベストを尽くすと
けっこう楽しい

まいたけと里芋のかき揚げを作りました
予想以上に美味
是非おためしください
(里芋は5ミリ厚、まいたけは適当に
あわせて一口サイズになるくらいがおいしいみたいです)

11月10日

加藤龍勇のページ1点追加
いろいろ画材を試しております
タイトルは
「青が透きとおる冬のスカート」
です

11月16日

怒りとは感情ですが
左脳を活発化するようです
怒っている時って
やけに饒舌だし
やけに頭がクリアで
自分を正当化する言葉がどんどんでてくる
たとえば
何かを攻撃している論説はとても論理的でクリアです
論理とは怒りなり・・
科学も理不尽な自然に対する怒りから生まれたのでしょうか
と夕食の買い物をしながら思いました

シャチの研究家で知られる
ポール・スポング博士のサイトで
シャチのライブ中継が再開されました
(今日の深夜12時から)
冬なのでそう頻繁に観ることができないようですが
興味のある方は是非
http://www.orca-live.net/
僕はスポング博士が録音したシャチの鳴き声のCDを2枚持ってます
体に似合わずなかなかかわいい鳴き声ですよ

11月19日

友人よりカニが届く
カニを抱えてチャリンコで後藤の家へおすそわけ
カニありがとう

11月20日

編集さんより電話
「だきしめたい」の評判がなかなかいい、とのこと
ほっとしました
買ってくださった皆さん、どうもありがとう
今年いっぱいは次作、猫の絵本に取りかかります

最近
新聞のクロスワードをやるのが趣味です(笑)
子供の頃
新聞のクロスワードを完璧に解けるのは
大人の証である
と思っておりました
さらに
月曜日の朝日の夕刊の虫食い川柳にも挑戦しているのですが
難しくて全部できたためしがありません
答えを見ても納得できず
またひとつ
悩みが増えました(笑)

11月22日

東京に
都会に
カラスが増えたのは、どうしてだか知ってる?
インディアンの友人の話によると
カラスは彼らにとって聖なる存在(精霊)なんだそうだ
カラスたちはあなたたちと話したがっている、と彼は言う
人生と魂について
魂のことはカラスの専門分野だが
人生のことはそれほど知らない
コヨーテの方がずっと詳しい
そういえば
最近新聞でニホンオオカミにそっくりの生き物が見つかったそうだ
とてもしなやかな体をしている
人生のことはかれに聞こう

11月24日

次の絵本の打ち合わせを終え
聞かなくなったCDを売りに渋谷のディスクユニオンへ
売ったお金が2万円近くなったので
そのお金を全部使ってCDを買って帰ってきたら
妻に呆れられた。
これから一冊絵本を仕上げるためには
新しい音楽がBGMとして必要なんだよ
いつも思うが
音楽があれば何も要らない
世界中に優れたミュージシャンがたくさんいることにいつも感謝
そして彼らにさわやかな嫉妬!(笑)

11月29日

深作監督の新作バトル・ロワイヤルの内容が過激すぎて
(子供達が殺し合う話)
青少年に悪影響を与えるかもしれないので
政治家数名が試写を観て
監督との討論の末
15才未満の入場を禁止した。
政治家はこんなつまらない映画は初めてだと罵倒し
監督は臭い物にふたをしていいのか、
今の子供達を信じていないと反論する
多分臭いものというのは
人間の本能である暴力性のことだと思うけれど
ほんとうに人間の本能は暴力なのだろうか
この世界のシステムは
人間の暴力性を前提として
それを抑止するために機能しているのだけれど
近頃は
ちっともうまく機能していない
それは人の本能が暴力ではないということの証明なのかもしれないし
それに
暴力の裏には
必ずゆがんだ自尊心が存在する
自尊心は本能じゃないよ
人が生み出したものだ。
ひょっとしたら
人間の本能は
反対に
優しさとか愛だったりするのかもしれない、のだ
そして
今の子供達は薄々それに気がついている
監督の発言も
臭い物にふたをするな
ではなく
美しいものにふたをするな
というのが正しい
人の根元である本能を暴力と規定した過去の文化から
子供達は何一つ学ぶ必要はない
と、思うんだけどな(笑)

11月30日

アニメ、ガンバの大冒険のエンディング
「冒険者のバラード」
最近はこの曲の大友良英アバンギャルドバージョンを好んで聞いています
(原曲のアレンジよりいい)

逆巻く波と閃く空がガンバと仲間を打ちのめす
旅はもうこれまでだ
冒険をうち切ろう
けれどガンバは指さした
小さな島を
カモメは歌う悪魔の歌
・・・

悪魔とは限界を意味します
自分の中で自分に限界を設定することが
悪魔的行為なわけです
自分の中の限界を自分で超えたとき
この詩の2番はカモメが歓喜の歌を歌うと書かれています
いい詩だなあ
子供の時は陰気な詩だなあっておもっていたけれど(笑)





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